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亮くんとAちゃんの交際、妊娠発覚と結婚。重大発表が連なった生放送に少なからずショックを受けたファンはいた。でも沢山のファンが暖かい応援と祝福をしてくれた。



『鷲ちゃんと生まれてくる子を守れなかったら亮を捻り潰す、だって』


「怖っ」


そしてあの生放送からほんの少しながらもAちゃんが東海オンエアの撮影に復帰した。

Aちゃんはできる限り頑張るよ、と胸を張ったけれど、お腹が大きくなってきた事や僕達の動画に体を張った企画が多いのを考慮し、ほとんどを司会役として出演してもらっている。



『うっ……』


「どうした?」


Aちゃんが呻き声を上げて鳩尾を撫でる。亮くんは顔色を変えてiPhoneを持った。



「病院? 陣痛?」


『待って、焦りすぎだがや。陣痛じゃないよ?』


苦笑いをして亮くんのiPhoneを奪ったAちゃんは胎動だよ、と落ち着かせるように機器をテーブルの上に置いた。



『おチビの足が鳩尾にクリーンヒットした』


「それはいてえやつだ……」


『最近1回の蹴りが強いからめちゃくちゃ痛いの。誰かさんに似て足が長いらしいし』


元気な証拠だねえ、とAちゃんは額に汗を滲ませた。



「誰に似たんだろう……」


『夫になる人かなあ』


「俺やん」


亮くんは嬉しそうにAちゃんのお腹に抱き着いた。亮くんは僕がカメラを回しているのに気付いているのに、わざとイチャつこうとする。もちろんメンバーの前でも、だ。



「会いたいなあ……」


交際を隠してきた事やAちゃんと長期間離れていた反動が来ているのだろう。



『ね。あと2ヶ月だ』


「2ヶ月が長い……」


亮くんの左手の薬指に結婚指輪が輝く。Aちゃんの指輪はネックレスのモチーフとなって、首元で光り輝く。2人の絆は全てを公表してから強くなった。



「俺も子供欲しいなあ……」


「馬鹿。お前まず童 貞卒業するのが先だろ」


「とっくの昔にしてんだわ!」

俊光と徹也が漫才を始めた。カップルはゲラゲラ笑っている。



「あーあ! 俺もリア充してえなあ!!」


「それな! 目の前で幸せ全開されたら自分が惨め! 彼女なしに配慮しろよ!」


「それは無理。愛情表現はどこにいてもやらんといかん」


てつとしの売り喧嘩を買った亮くんは自らの手……力で2人をねじ伏せ、Aちゃんと僕を爆笑させた。

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作者名:あおやなぎ | 作成日時:2021年3月11日 1時

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