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10 雅貴視点 ページ22

「あの……私は、彼氏作るなって言われたら、多分、作らない、よ」

Aは小さな声で途切れ途切れにそう答えた。

「……悪い、ずるい聞き方をしたな。俺はAを他の男に取られたくないんだ。だから、お前が卒業するまで待たせてくれないか?」

「え……」

「俺はAのことが好きだ。もちろん、異性としてな」

「…………えぇっ!? なん、あ、え、まって、まって……」

Aの動きが止まったかと思ったら、驚いて慌てだし、また止まった。なんだこの面白い生き物は。

俺も人生初の告白でなかなかに恥ずかしい思いをしていたが、Aの様子を見ていたら逆に冷静になってきた。

「ああ、いくらでも待つぞ。少なくとも卒業まではな」

「そうじゃなくて! 雅貴くん、わた、わわわ私のこと好きなの……!?」

「ああ、そうだ。というか、お前も俺のことが好きだろう?」

「はわっ……」

はわってなんだはわって。

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作者名:三宮 | 作者ホームページ:https://alicex.jp/riiiiidoooosog7/  
作成日時:2023年4月1日 21時

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