【ツルネ】憧れを追いかける-2【滝川雅貴】【二階堂永亮】 (ページ19)

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「うわ、エロおやじ」

Aは胸元を軽く押さえて俺を見上げた。バレていたようだが、非難しているような口ぶりでもなく、俺もつい調子に乗ってしまう。

「着痩せするタイプだな」

「雅貴くんさ……イケメンでよかったね」

「なんだそりゃ。褒めてるのか？」

「うん」

Aは俺が何を言ってもあまり驚かないし、予想外の返しをしてくるから面白い。まあ、ここまではっきりヘンタイじみたことは言ったことがなかったが、やはり動じてなさそうだった。

「冗談はさておき、運んでやるから掴まってろよ」

そろそろ夏とはいえ夜は冷える。こんなところで薄着の女子をこれ以上座らせっぱなしというわけにもいくまい。

「わっ！えっ、どこに向かってるの？」

「俺の部屋だ。女子部屋にはさすがに入れないからな」

Aを横抱きにして自室に向かう。重さは大して気にならないが、首に回された腕や密着した体から伝わってくる感触と体温が生々しい。自分でやっといて何言ってんだって話だけどな。