狗巻くんが大好きな女の子のお話 (ページ26)

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乙骨「あれ、誰だろ……
はーい、どうぞー…って、狗巻くん？！」

『えっ』

憂太がドアを開きに行くと、狗巻くんが立っていた。
…な、なんで狗巻くんが？あ、いやまぁ、ここ男子寮だし、いてもおかしくないけど

狗巻「…こんぶ、明太子」

乙骨「なんでAさんといるのかって？ちょっと、お話してたんだ。ね、Aさん」

『う、うん……』

狗巻「………………ツナマヨ」

『えっ、』

ドアの前に居たのに、私の方に来て
グイッと、狗巻くんに腕を引かれる

狗巻「…いくら」

乙骨「うん、ごゆっくり！」

『え、ちょ！？憂太！？
狗巻くん、借りるねってどういうこと！？』

狗巻「ツナツナ」

乙骨「頑張って～」

いやいやいやいやいや！！！！何この急展開！！
望んでない～！！！憂太も、何ニコニコしながら手を振ってんの！？

腕を引かれて憂太の部屋を出た。

『ちょ、狗巻くん…、どこ行くの』

狗巻「……」

『……あ、あのー。狗巻くーん？黙ってたらわかんないんだけﾄﾞｯ…～～！いったぁ…………』

急に立ち止まられて、狗巻くんの背中に思いっきりぶつかってしまった。いい匂いしたなぁ…………じゃなくて！！！！鼻いてぇ！！！！

狗巻「…………明太子」

『え…？いや、その…私は、憂太の言う通り、話聞いてもらってただけで……』

狗巻「すじこ…高菜？」

『何の話かって……それは……狗巻くんに、話せないってわけじゃないけど……』

狗巻くんについて、なんて勿論言えない。

狗巻「…高菜？」

…でも、あの時の事を、ちゃんと、謝らないと。

『…………』

言うなら、今しかないと思う。
後悔しないように

『…………狗巻、くん。

あのね＿＿＿＿＿＿』