狗巻くんが大好きな女の子のお話 (ページ22)

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｢遅い｣

『すいませんでしたぁぁぁ！！！』

真希が腕を組んで私を見下ろす。

私は(スライディング)土下座なう。

これじゃあ、タピッたことを自慢できない。
…いやまぁ、最初から自慢するつもりはなかったけど。いや、したかった。本当はしたかった。真希の反応が見たかったんだよ。でもこんな状況は無理だろ。いや、何言ってんだ？

パンダ｢そんなに早く会いたいなら、真希が迎えに行けば良かったのに～｣
禪院｢何か言ったか？｣

パンダ｢おー、怖｣

狗巻｢いくら？｣

乙骨｢うん、何とか上手くいったよ。｣

狗巻｢ツナツナ｣

乙骨｢はは、ありがとう狗巻くん｣

…あ、海外でのこと全然聞いてなかった。
そっかぁ、上手くいったなら良かった。

狗巻くん…やっぱ、嬉しそうだなぁ。
真希も、パンダも。もちろん私だって。
何だかんだ言っても、同級生が揃うとやっぱり謎の安心感あるよね。

乙骨｢でも、またすぐ行く事になってるんだよね｣

狗巻｢高菜？｣

乙骨｢えっと…5日後、かな｣

パンダ｢早っ｣

禪院｢そんなに早くにか？｣

『大変だね…。ちょっと、残念』

狗巻｢いくら～｣

乙骨｢僕もせっかく皆に会えたのに、またすぐ行かないといけないのは残念だよ｣

やっぱり、憂太は多忙だなぁ。

『寂しかったら……連絡するんやで……』

禪院｢エセ関西弁やめろ｣
『ぃて'' ッッッ』

頭ひっぱたかれた…

『脳みそなくなったらどうすんの！？！？』

禪院｢ﾌｯ、やっと元に戻ったな。
お前が静かだと調子狂うんだよ｣

『……真希』

パンダ｢元々、Aに脳みそなんてないから。なくなっても平気平気。いつもみたいにパッパラパーでいればいいってー｣

『パッパラパーって……』

乙骨｢はは、Aさんやっぱり皆に愛されてるね｣

『そ、そうなのかな…』

乙骨｢そうだよ。みんな、Aさんのこと大好きだから。ね、狗巻くん｣

狗巻｢！？しゃ、しゃけ………｣

その時の憂太の表情は少しニヤついてた気がした。
…………あんな表情どこで覚えたんだよぉ、、