あの日の夏に戻れるのならば (ページ6)

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あの夏.06 ページ6

Aside

10人のヴィランに囲まれてしまった。

キャパも完全にオーバーしている。
…でも、個性を使えない訳では無い。

｢うわああああん！！誰か助けてー！！！｣

『！？こ、子供！？』

逃げ遅れ……？

｢あ？ガキ？逃げ遅れだな、可哀想に｣

そう言って、子供に向かう

『や、やめて！！』

急いでその子のところに向かおうとするが、他のヴィランに捕まり動けない

その間にも、ヴィランはその子の方に向かう。

こう、なったら……

『んんっ！！』

｢！？！？｣

髪を伸ばしそいつの腰に巻き付け毒を与える

毒といっても、髪を外したらなくなる。
つまりは、巻いてる時のみ、毒は発生する。
毒はそこまで強いものでは無い。巻いてる間、体が痺れる程度だ。

｢ぐあああああっ！｣

バタリと倒れる。

残った気力で他のヴィラン達にも巻き付ける。

初めから、こうしてればよかった

その間に、子供のところに向かう。

……気づかなかったけど、プロ来てたんだ。
プロでもあの壁を壊せないんじゃあ、仕方ないよね。

『……もう、大丈夫だよ。私の後ろに隠れてて』

しゃがみ、男なこの視線に合わせる

｢うっ……ぅぅ…………うんっ……っ、お姉ちゃん……ありがとうっ……｣

よしよし、と頭を撫でる

しかし、本当の本当にキャパオーバー。

もう立っているのも一苦労

｢あっ…お姉ちゃん！うしろ……！｣

『！！』

気づいた頃には遅かった

髪が外れて逃げたヴィランが後ろから襲ってきた