天然鈍感そしてバカ、アホな女の子は青道高校野球部のマネージャーでした3

ひゃくにじゅうよん ページ39

Aside

あっという間に下校の時間になった。


『みゆ…一也、ごめん。先行ってて』


御幸｢はぁ？別に、お前と一緒に行く約束とかしてねぇだろ｣


『…うん。そうだね。
部活には間に合うようにするから』


御幸｢…そーかよ。
倉持行こーぜ｣


倉持｢あー……ちょっと先に行っててくんねーか？先生に用があんだわ｣


御幸｢……わーったよ。
練習、遅れんなよ｣


倉持｢あぁ、わかってる｣


『っ……』


御幸が、荷物を持って教室から出た



倉持｢話って…｣



『…屋上きてね』



倉持｢はあ？一緒に行けばいいだろ…っておい！｣



荷物を持って駆け足で、屋上まで行く



＊


『…はぁ』



倉持｢ちょ…おい、お前なぁ！｣



『…来るの早いよ』



倉持｢いや、仕方ねぇだろ。
…一緒に行けばいいものの｣


『…ごめん、何となく…あれだったから』


倉持｢あれ？｣


『……』


倉持｢……で、話ってなんだよ｣


『なんか、このタイミングで言うのも変なんだけどさ……』



シュミレーションする前…ぶっつけ本番だ



『……あのさ、もっちーはまだ私のこと好き？』



倉持｢なっ！……だったらわりーかよ！｣


『……うん、嬉しい。嬉しかったよ。』


倉持｢…！ならっ…｣


『でも、ごめん…！！』


ドバッと頭を下げる


倉持｢は……？｣


『私ね、もっちーとは、友達のままでいたい
恋人の関係はなんか……想像出来ない』



倉持｢……た…か？｣



『え……？』



倉持｢御幸と付き合ったからか？｣


『ち、違う……！』


倉持｢じゃあ、なんで御幸のこと、一也って呼んでんだよ｣


『それは……
御幸に…一也に頼まれたから。せめての思いで』


倉持｢はぁ？どういうことだよ｣


『……昼休み、一也にも同じことを言った。』



倉持｢！！
御幸は振られたってことか……？｣



『…うん。もっちー同様、友達でいたかったから』


倉持｢……｣



『……ありがとう、こんな私を好きになってくれて』



倉持｢……そっか｣



『……』



倉持｢…振られたからって、お前を好きでいたらダメっていう決まりはないだろ｣


『へ…？』


倉持｢だから俺は____｣



『ちょ、もっちー…？』


ギュッと暖かい温もりに包まれる


倉持｢まだ…お前を好きでいたい｣



『…ありがとう、もっちー』


倉持｢…よし！｣


バッとその場を立つ


倉持｢部活いくぞ！早く行かねぇと御幸に殴られる｣


『…うん！』


私達はその場をあとにした

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