３０ﾟ ページ30
．
私に抱きついて、好きと言っている彼はいつも以上に甘えたなのだろうか
グリグリ顔を押し付けて、オレにもかっこいいって言って、とか撫でてとか
すごく不安そうな声。
ほんのり赤くなった耳を隠すように垂れる水色の柔らかい髪を撫でれば、ん〜、と声を出してもっと甘えて。
横に座る太一くんも顔を赤くさせて口をぱくぱくさせている
「どうしたの？三角くん」
言ってみて？と優しく促すと小さく頷き
ポツリと話し出す
「……なんか、ね」
「うん」
「Aがみんなに受け入れられるのはすごく嬉しいんだけどね、」
「うん」
「でも……その、ほかの人の頭なでたりかわいいって言ってるの見てたら、心がもやもやってして…」
「……え、」
「ぎゅーするのも、頭なでられるのも、オレじゃなきゃ嫌だってなって、それで……えっと、、」
「みっ三角くん、わかったありがとうもう分かったからオッケー待って」
話を聞いていたが、要するにこれはアレだろうか
嫉妬、というやつだろうか
さっきまで顔を赤くして口をぱくぱくしていた太一くんは今度は目を見開いて硬直している
嘘だろ、と小さく呟いて。
「三角くん、つまりそれは私を取られたくないって解釈しちゃうけど……」
「うん、取られたくない」
「ド直球」
たいちでもダメ〜あげないっ
そう言って私を抱きしめる腕の力を強めて唸る三角くん
「私の一番は三角くんだよってさっき言ったの、忘れちゃった？」
「ううん、わすれてない」
「じゃあ私の言ったこと信じられない？」
「……ううん、しんじる。」
「うん、それじゃあ質問ね」
「……ん、」
「私が一番好きなのは？」
「…………おれ？」
「ふふ、正解」
「……っ、っ！」
頭を撫でながら落ち着かせるように言えば私の好きな笑顔を咲かせる彼
うん、やっぱり君は笑顔が似合うね
すっかり機嫌を直した三角くんはんふふ〜と笑いながら私にベッタリとくっついている
「…太一くんも、おいで」
いいなぁ、と羨ましそうにこちらを見ていた太一くんも呼ぶとこれまた可愛らしい笑顔でコクコク頷きスススッと近付いてくる
そしてピトッと肩をくっつけてきて私に少し体重をかけて
「お、おれもAさんのこと結構好きですから……ね、」
髪の毛が作った影で表情はよく見えないが、太一くんの耳は髪の毛の色とよく似ていた
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1051人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
しゃむ月(プロフ) - 姫華。さん» ありがとうございます嬉しいです(´；ω；｀)より可愛く書けるように頑張りますね！ (2017年9月24日 9時) (
レス) id: 39bda5c8f7 (このIDを非表示/違反報告)
姫華。(プロフ) - もうやばいです…結構前からお気に入り追加して読みに来ていましたが、なんかもうしんどいです…みすみくん……可愛くて格好良いですみすみくん…！！ (2017年9月18日 22時) (レス) id: 86593d42b4 (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ月(プロフ) - みずきさん» ﾊｧﾄﾞｯｺｲ！みずきさん、新しい心臓ですよ！(´・ω・)つ(心臓)忙しくても更新すべきである立場なのに自分が情ねえです(；；)地球３周？！なら私は五週だ（謎の張り合い）暖かいコメントありがとうございます(´∇｀) (2017年9月15日 17時) (レス) id: 39bda5c8f7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ月(プロフ) - 聖さん» はじめまして(:3_ヽ)_お気に入りの一つに入っているとは(； ･`д･´)恐縮です(；；)皆様を待たせないよう、更新頑張りますね！ (2017年9月15日 17時) (レス) id: 39bda5c8f7 (このIDを非表示/違反報告)
しゃむ月(プロフ) - 椏優舞さん» 三角の小説少なすぎますよね（号泣）感無量です(´・ω・｀)お褒めのお言葉の嵐……ありがとうございます(:3_ヽ)_ (2017年9月15日 17時) (レス) id: 39bda5c8f7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：しゃむ月
| 作者ホームページ：
作成日時：2017年7月30日 18時
