さんかくと仲良くなったら。【斑鳩三角】

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三角side



モヤモヤした




Aとたいちが隣に座って、Aがたいちの頭を撫でて、たいちが顔をあかくしているのが。




Aはやさしく笑っているし、たいちもしあわせそう。




……なんで。



その笑顔はオレだけのだったのに



たいちも、知っちゃった。



オレに可愛いって言って、癒される〜って言ってたAが



たいちにもかわいいねっていってる



モテそうだねって、かっこいいって。




オレにはかっこいいって言ってくれないのに



可愛いしか言わないのに



「……、」



「さんか、」



気がついたら足が勝手にAに向かって歩いてて


ゆきの声も聞こえてたけど、そんなの気にすることすらなくて



唇を噛み締めながら小さくAの名を呼んで抱きついた



さっきと変わらない温もりが、腕の中にあって
ひどく安心する


「三角くん……？」



少し心配そうなAの声がオレの耳を掠める


優しい、やわらかいオレの好きな声




「……A、」


呼べばやさしく「ん？」って頭を撫でながら聞き返してくれて。


おれ、こんなにAのこと好きだったっけ

どんどん好きが大きくなっていくのがわかる


ほかの人に触っちゃやだ、って変な気持ち。



「Aは、オレのなの……。おれだけ見て」



ぽろり、本音がこぼれた




たいちの方から、息を呑む音がした



Aは、少し固まってる


……困らせちゃったかな。



ごめんね、A。


でもいやだ


Aが誰かにすきっていうのも、ぎゅーされてるのも






それをするのは、全部オレがいいって




思ってる自分がいるの。




だから、離れていかないで。

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