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YG side
Aと付き合いだしてもう1年過ぎた。
今も変わらず昼休みはスタンドに顔を出し、近場の店だったり弁当作ってもらったりして一緒に食ったり。
互いの部屋を行き来して休みを過ごしたりしている。
あいつの仕事の都合上、なかなか纏まった休みが取りにくくて遠出はできていないが。
今日は泊まりに来るAに晩飯のリクエストをしておいた。
Aが来るまでの手持無沙汰な時間にそわそわしてずっと落ち着きのない俺は、何をするでもなく財布一つ握って外に出てブラブラ歩いていた。
そう言えば、アレもう無かったな。
「出たついでだ。買っとくか……」
家から遠いはずのドラッグストアも速足で歩くとあっという間に着いて、入り用の物と何故か適当に握ったゼリー飲料なんて物を一緒に買ってものの数分で店を出てしまって、時間潰しにも気晴らしにもならない。
「はぁ……」
ホント、何しに出てきたんだか。
小さなレジ袋をロングコートのポケットに無造作に突っ込み、足元を見たまま歩き出した。
ここしばらく物思いに耽ることが増えた。今ソワソワしているのはそれが原因だ。
これから来るAの事を頭に巡らせ、変にネガティブな想像ばかりして。
何となく顔を上げ視線を正面に戻した時、スーパーに駆け込んだAに気が付いた。
ほんの一瞬だったのに、すぐに気付いて確信した俺はそのスーパーに足を向けていた。
カートを押し、キョロキョロ店内を見回すAを離れた所から盗み見る。
肉のコーナーで豚ミンチと鳥ミンチで頭を悩ませ、結局豚ミンチを選んだA。
重そうな白菜と使い切りの白菜を交互に眺め、使い切りを手に取ったA。
何故かカレーセットと書かれた野菜の詰め合わせをカゴに入れたA。
酒のコーナーで杏子酒を見つけて顔をキラキラさせたA。
すぐそばのつまみの袋の幾つかをパパッと手に取って微笑むA。
一人で買い物している彼女を見て、いつもこんな風にしてるんだな、なんて新しい発見をした小さな喜びにさっきまで感じていたネガティブな考えは消え失せ、考えているよりずっと先の未来の姿を見ているような気分になった。
「っと、」
Aがこちらに顔を向けた瞬間が見えて、つい商品棚に身を隠した。
「……何で隠れたんだよ、俺」
隠れる必要なんて……そう思って一人恥ずかしくなって、目線を上げて気が付いた。
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あがしおん(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてよかったです♪吸血鬼番外編の続き、鋭意制作中です。ボチボチゆるっとのんびりお待ち下さいね☆ (2021年7月6日 7時) (
レス) id: 858700461f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 吸血鬼ジミンの番外編を拝読できて、すごくうれしい&面白いです！！ぜひこの続きも拝読できるとうれしいですヽ(*≧ω≦)ﾉ これからも応援しております♪ (2021年7月6日 6時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» みほんぬさんありがとうございまーーーす！1年ぶりののユンギ主任でしたっ！どうぞ引き続き他の作品もお楽しみくださいっ (2020年3月12日 13時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - ユンギさーん！あがしおんさん！星！星ー！押しまくりたいのに…既に…といわれてできないー！また楽しみに待ちます！いつもありがとうございます！他も見てます！また他の作品も繰り返し読んできます！ (2020年3月12日 12時) (レス) id: 9284a0a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» んぉぉ……！そう言っていただけてありがたいです〜！ (2020年3月9日 22時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年2月18日 1時
