母の二度の挙式 ページ37
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「本物のドラキュラ城でしょ？」
「……くくっ！」
「そんな笑わくても！僕の感想は間違ってないと思うんですけど！」
「ああ、そうだけどな、」
ユンギヒョンがクツクツと笑う。
だったら何がおかしかったのか詰め寄ろうとしたら。
「お前、母親と同じこと言ってやがるから、つい」
母さんもここを訪れたことがあった事実を匂わされて言葉に詰まった。
僕とAさんが宿泊する部屋のこれまた絢爛豪華なベッドに転がり、国宝に指定されそうな美しい絵がはめ込まれた天井を見つめて考えていた。
「そう言えば母さんから結婚式の話、聞いたことがあったような……」
とても広くて綺麗な建物で沢山の人に祝福されたって。
一回目よりも二回目のほうが、一人だったから緊張した……みたいなこと言ってたような。
その話を聞かされた時、『結婚式を二回もするなんてどんだけ金使うんだよ』って……母さんに悪態ついた気がするけど、まさかその二回目って……。
「華燭のことだったんだ……」
確か『華燭』は大昔の風習の名残で女性の身内を立ち会わせず、花嫁一人で臨むものだってユンギヒョンに説明してもらったっけ。
でもテヒョンの時は特別。
古いしきたりにばかりとらわれない新しい様式を模索するため、テヒョンの意向をふんだんに盛り込むことにしたらしい。
だからホソクさんとAさんと、特別に二人ととても親しかったナムジュンさんとジョングクを呼ぶ事を了承したんだって。
「じゃ、僕の時は僕の意向も聞いてもらえるんですか？」
「んん〜……お前はなぁ……」
ヒョイッと起き上がってソファにふんぞり返るユンギヒョンを見ると、困った顔をして頭を掻いた。
僕はまた別の意味で特別らしくて、きちんとしきたりに則って執り行われることになっているらしい。
その特別の意味って……？
「まさか、一族の長の息子だからなんて理由だから……とは言いませんよね？」
「おお、説明の手間が省けた」
「ビンゴじゃん！マジでか！
あれっ？えっ？てことは僕達これから……」
「そ、二日後にお前たちの華燭の儀を執り行う」
「二日後……？二日後……ふつか」
指折り数えてスマホでも確認して。
「えぇっ？！明後日？！」
急転直下、僕とAさんの裏・結婚式が既に決定していたことを聞かされたのだった。
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あがしおん(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてよかったです♪吸血鬼番外編の続き、鋭意制作中です。ボチボチゆるっとのんびりお待ち下さいね☆ (2021年7月6日 7時) (
レス) id: 858700461f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 吸血鬼ジミンの番外編を拝読できて、すごくうれしい&面白いです！！ぜひこの続きも拝読できるとうれしいですヽ(*≧ω≦)ﾉ これからも応援しております♪ (2021年7月6日 6時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» みほんぬさんありがとうございまーーーす！1年ぶりののユンギ主任でしたっ！どうぞ引き続き他の作品もお楽しみくださいっ (2020年3月12日 13時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - ユンギさーん！あがしおんさん！星！星ー！押しまくりたいのに…既に…といわれてできないー！また楽しみに待ちます！いつもありがとうございます！他も見てます！また他の作品も繰り返し読んできます！ (2020年3月12日 12時) (レス) id: 9284a0a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» んぉぉ……！そう言っていただけてありがたいです〜！ (2020年3月9日 22時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年2月18日 1時
