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シャワーを終えても僕の仕事は終わらない。
自力で着替えを済ませたヌナの濡れた髪を乾かすという仕事。
先にドライヤーを持って待機していた僕は、ソファに片足を高々と上げてふんぞり返る暴君ヌナの髪に温風を当てる。
気持ち良さそうに目を細めて上機嫌のヌナの顔をたまに盗み見ながら、サラサラと指通りを確かめ風を当てる場所を変えた。
なんか、こう見たらもう犬だ。でかくて可愛い犬にしか見えない。ボルゾイかアフガン・ハウンドの毛を乾かしてると思おう。
「ふぁ〜！楽ちん楽ちん♪」
ドライヤーの音が煩くて、唇の動きから推察してみたらそんな事を言っている模様。
ヌナの油断しまくっているちょっとだけ間抜けな顔に思わず笑ってしまいそうになる。
でも、こういった気を許したときのヌナの表情がとても好き。
柔らかくて優しくて、幸せそうな表情のヌナが一番好きなんだ。
「……はい、おしまい」
「ありがとう、グク。疲れたでしょう？シャワー入っておいで」
「え、いいの？」
「うん、ゆっくり入っておいでね？」
もう揶揄ったりせずに優しい笑顔で言ってくれた言葉。
僕も釣られるように微笑んだ。
「じゃ、お言葉に甘えて」
Aヌナのバスルームをこんな形で使う日が来るなんて思わなかった。
熱いお湯を被ってもいまいち気分がスッキリしないのは、怪我をしたヌナの不自由さを心配して。
確か全治一ヶ月って言ってたっけ。安静が必要らしいし、ヌナは仕事も休職かぁ。
大学は少しくらい休んだっていいかな？単位が危ないものはなかったはずだし。
あ……、てことは誕生日デートのやり直しも当分お預けか……。
とりあえずこの数日はヌナの足代わりになってやらなくちゃ。
頭からお湯を浴びながら、切ない溜め息が漏れた。
長くなるつもりのなかったシャワーを終えてドライヤーを探しにリビングに出てきたら、もう部屋の明かりは落とされていた。
もう寝ちゃったんだ、ヌナ。やっぱりソファじゃ熟睡できなかったんだ。とか考えながら、脱衣所の明かりだけが頼りの薄暗い部屋をうろつく。
ソファの近くに置きっぱなしにしていたはずだからと辺りを探すけれど見つからない。
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あがしおん(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてよかったです♪吸血鬼番外編の続き、鋭意制作中です。ボチボチゆるっとのんびりお待ち下さいね☆ (2021年7月6日 7時) (
レス) id: 858700461f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 吸血鬼ジミンの番外編を拝読できて、すごくうれしい&面白いです！！ぜひこの続きも拝読できるとうれしいですヽ(*≧ω≦)ﾉ これからも応援しております♪ (2021年7月6日 6時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» みほんぬさんありがとうございまーーーす！1年ぶりののユンギ主任でしたっ！どうぞ引き続き他の作品もお楽しみくださいっ (2020年3月12日 13時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - ユンギさーん！あがしおんさん！星！星ー！押しまくりたいのに…既に…といわれてできないー！また楽しみに待ちます！いつもありがとうございます！他も見てます！また他の作品も繰り返し読んできます！ (2020年3月12日 12時) (レス) id: 9284a0a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» んぉぉ……！そう言っていただけてありがたいです〜！ (2020年3月9日 22時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年2月18日 1時
