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「というわけで、まだまだ寒いので、肉団子入りの生姜スープです！」
「おー、美味そう」
誰ですか？
スープにして楽したな？なんて言った人は！
土鍋で湯気を上げ、生姜が香るガラスープに浮かぶいっぱいの野菜と肉団子。
ほとんど鍋だな、なんて言いながらユンギさんがよそっている。
「何故だか具材を入れてるうちにどんどん量が増えてきちゃって」
「でも、これだけ野菜が入ってれば健康的でいいよな」
ユンギさんは出てくる料理に文句を言わない。
食べられればいい、って言っていたけど、本音は「作ってくれた人に文句言うのは無礼だから」だって。
ユンギさんらしいぶきっちょな言葉の裏返し。
それにユンギさん、少食のくせに無理してでも食べてしまおうとしちゃうから、多く作りすぎた時はタッパーに入れてこっそり持って帰ったりしている。
……今日も例に漏れず、なんだけど。
鍋の中身が随分減って、お酒が進んだ頃。
「……だいぶお前の私物が増えたよな」
グラスに氷を入れてキッチンから戻って来たユンギさんが呟いた。
「そうだね。ホント増えちゃったなぁ。私専用のラックまで置いてもらっちゃって、申し訳ないよ」
「いや、それは俺が言い出した事だから全然構わねぇんだけどよ」
「あ、ラックと言えば！そろそろ春物の服に入れ替えなきゃね〜」
「ん？あぁ……」
衣替え、ここのラックの分もしておかないといけないから、次から少しずつ入れ替えしなくちゃなぁ。
そんな事を考えて、杏子酒にちびりと口を付けた。
「ここの分の衣替えもなんてめんどくせぇよな」
また私の考えてる事を見事に読んだエスパーユンギさん。
「でも、仕方ありません！このお部屋は私の冬服置き場じゃないんだから」
「んー、そうだけど」
「あ、何なら、ユンギさんの服も私の部屋に置いてみません？私のうちの防犯がてらに」
「俺の服は防犯グッズかよ」
くくっと肩を震わせ、ぐっとお酒のグラスを傾けた。
「もう置きっぱなしでもいいじゃね？」
「へ？置きっぱなし？」
「お前のもの、全部持ってくりゃ楽だろ？」
手に持つグラスをコトっと置いて、私を見たユンギさん。
その目は少し真剣でこっちがたじろいでしまう。
「もうここに住めばいいだろ？」
「……は？」
私は杏子酒を手から滑り落としそうになった。
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あがしおん(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！面白いと言っていただけてよかったです♪吸血鬼番外編の続き、鋭意制作中です。ボチボチゆるっとのんびりお待ち下さいね☆ (2021年7月6日 7時) (
レス) id: 858700461f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 吸血鬼ジミンの番外編を拝読できて、すごくうれしい&面白いです！！ぜひこの続きも拝読できるとうれしいですヽ(*≧ω≦)ﾉ これからも応援しております♪ (2021年7月6日 6時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - みほんぬさん» みほんぬさんありがとうございまーーーす！1年ぶりののユンギ主任でしたっ！どうぞ引き続き他の作品もお楽しみくださいっ (2020年3月12日 13時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
みほんぬ(プロフ) - ユンギさーん！あがしおんさん！星！星ー！押しまくりたいのに…既に…といわれてできないー！また楽しみに待ちます！いつもありがとうございます！他も見てます！また他の作品も繰り返し読んできます！ (2020年3月12日 12時) (レス) id: 9284a0a7c9 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - 未緒さん» んぉぉ……！そう言っていただけてありがたいです〜！ (2020年3月9日 22時) (レス) id: e1b87f381c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あがしおん
| 作成日時：2020年2月18日 1時
