戸惑い ページ16
＿＿＿＿＿
＿＿
＿
.
「・・・・したの？テヒョンアっ！」
揺さぶられてる。
練習室でまた寝込んだらしかった。
目の前には今にも泣きそうなジミンの顔。
JM「なぁ、今日はどうしちゃったんだよ？この前はあんなに嬉しそうな顔してたのに。」
『何で？別にどうもして──』
JM「じゃあ何で泣いてるんだよ？！」
言われて顔を触ると、頬が濡れている。
ホントだ。
俺、泣いたんだ。
感情のコントロールが下手くそになっちゃったのかな・・・。
JM「何か辛いことがあるんなら、また僕に言えよ！いくらでも聞いてやるからっ！」
うん・・・そうなんだけど、分かってるんだけど。
『俺にも……分からない……。』
流した涙の理由じゃなく、あの子を心から笑わせる方法。
夢でしか会ったことがない人の事で、こんなに思い悩む日が来るなんて……考えもしなかった。
『なあ、ジミナ？
誰かを心から幸せな気分にする方法って、何だろう？』
JM「……やっぱりなんかあった？」
『………………』
JM「うーん…僕たちがいいステージを見せてあげられれば──」
『うん……そうなんだけどさ。そうじゃないんだ。』
JM「どうしたの？仕事の話じゃないの？」
ジミンがよく分からないって顔をしている。
このまま話を続けてもジミンを混乱させちゃう、そう思った。
『だから、俺にもわかんないんだって……。』
パーカーのフードを深く被り、壁に寄りかかり小さくなってジミンに背を向けた。
JM「テヒョ──」
『ごめん……ちょっと一人にして……。』
いつも以上に上手く言葉にできない。
俺は何を伝えたいのか、どう伝えればいいかすらわからない。
ごめんな、ジミナ、振り回しちゃって……。
アイドルとしての俺なら、ジミンの言いたいことだと思う。
でも、違うんだ。
アイドルじゃない俺がたった一人の人を笑わせてやる方法が……幸せを感じてもらえる方法が分からない……。
あの子は……どうしてあんなに辛そうなんだ？
知りたいよ……。
教えてよ……。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 224人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
あがしおん(プロフ) - 花帆さん» コメントありがとうございます！わあ！テテの雰囲気に合ってましたか？そう言って頂けて嬉しいです♪ (2021年2月23日 8時) (
レス) id: 858700461f (このIDを非表示/違反報告)
花帆 - 一気に読ませて頂きました！完結おめでとうございます！一度出会ったテテと夢の中で会って→現実で再会というストーリーにトキメキました(*´艸｀*) 不思議な感じがテテと合っていて、MV に出てきそうなステキなお話だと思いましたヽ(*≧ω≦)ﾉ (2021年2月23日 2時) (レス) id: aa0adc990d (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ちむちむさん» いえいえ！貴重なご意見ありがとうございます！気に入って頂けて良かったです！ (2018年8月25日 13時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
ちむちむ - 分かりました！強く言ってしまいすみません...！このお話面白かったです！ (2018年8月25日 8時) (レス) id: 44bb68e7e6 (このIDを非表示/違反報告)
あがしおん(プロフ) - ちむちむさん» コメントありがとうございます。私もそこが分からなくて2週間かけて調べて、テヒョンアと呼ぶと結論づけました。違和感あるかもしれませんがご了承下さい･･･。 (2018年8月25日 8時) (レス) id: 79d9a7f227 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あがしおん
| 作成日時：2018年4月22日 17時
