クィディッチ・ワールドカップ04 ページ33
各チームのマスコットのパフォーマンスが終わるといよいよ選手が入場してきた。
その中にはロンの意中の相手であるクラムの姿もあった。
万眼鏡で姿を追うロンたちに習ってセレナもその姿を見てみると、色黒で黒髪の痩せた選手で、大きな曲がった鼻と濃い眉毛が特徴的な猛禽類のような男だった。
それぞれの選手が紹介し終わると、審判が木箱を持って現れた。しんと静まる競技場の中、木箱を地面に置き上部を蹴ると、四方八方に四つの玉が飛び散りーーー
ーーーホイッスルが鳴った。
歓声に入り乱れ、バグマンの実況が始まった。
やはりプロと言うべきか、ファイアボルトを難なく乗りこなし裸眼では捉えられないスピードで交戦し、バグマンの実況が追いついていない。
チェイサーのパスは寸分の狂いもなくチーム内に行き渡り、しかしその流れをクァッフルでカットし、自チームに主導権を渡したりと目まぐるしく動いている。
しかし、先制点はアイルランドが先取したようだ。
「トロイ！先制点！」
バグマンの声が響き、スタジアムは拍手と歓声の大音響で揺れ動いた。
しかし一人この状況に、置いていかれている人物がいた。
「レプスキーがクァッフルを取ってたんじゃ……」
「ハリー、スローで見てるからよ。普通のスピードで見た方が良いわよ」
セレナはハリーの万眼鏡のツマミを弄ると、ハリーは呆然としながらありがとうと呟き、再び試合を観戦し始めた。
試合はアイルランドが主導権を握っていた。
試合開始から十分で三十対〇と点差を広げ、緑一色のサポーター達から、雷鳴のような歓声と嵐のような拍手が湧き起こった。
試合は流れが更に早くなり少し荒っぽくもなっていた。
劣勢のブルガリアが勢いをみせアイルランドの連携を潰しにかかり、一人のチェイサーがアイルランドのキーパーもかわしてブルガリアが初ゴールを決めた。
「耳を塞いで！」
アーサーの言葉に誰もが耳を塞ぐと同時に、ヴィーラが祝いの踊りを始めた。
セレナはハリーを盗み見ると、ハリーは目すらも閉じ必死に舞が終わるのを待っているのを見てセレナはホッと安心した。
「ハリー、終わったわよ」
「ブルガリアが勝つ度にこれじゃあ、試合見逃しちゃうよ」
「その度に声掛けてあげるから安心して」
その時、バグマンが驚きの声を上げた。
それもそのはず、両チームのシーカーがチェイサーの間を割って一直線に急降下していた。
その速さは、飛行機からパラシュート無しに飛び降りたかのようだった。
「地面に衝突するわ！」
誰もがその一瞬に息を呑んだ。
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れい - 炎のゴブレット 前編お疲れ様です！家に帰ってきたらまずこのシリーズが更新されているかを見るぐらい愛しています！最近小説を書き始めてから一日一話更新って難しいんだなとわかりました。レンさん本当に感謝です！ (2月27日 7時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 朱里さん» 朱里さん、コメありがとうございます！お褒めの言葉凄く嬉しいです！1日1話で逆に申し訳ないですが、引き続き応援と評価よろしくお願いします！ (2月16日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 最近読み始めました！とっても面白いです！これからも無理せず投稿を頑張ってください！ (2月16日 16時) (レス) @page40 id: 88ac2833a9 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメありがとうございます！文章の構成とか考えるの難しいですよね💦私も中々上達せず割り切って作ってるのが現状です。出してみて皆さんからの応援やコメ、評価で漸く自信が着きました！上手くかけてるのだとしたら皆さんのおかげです。本当に感謝です！ (2月13日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
れい - コメント久しぶりに失礼します。出す気は今のところないんですけど、文章を書いていて、すごく難しいですね。語彙力と想像力のあるレンさんは本当にすごいなと改めて思いました。しかも一日一つずつ更新してくれるとか神すぎです。これからも完結しても、応援します。 (2月12日 17時) (レス) @page36 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年12月25日 7時
