バグマンとクラウチ06 ページ28
「バーティーじゃないか！」
バーティー・クラウチはバグマンとは対照的な男だった。
今まで出会った誰よりもマグルの服装を着こなし、短い銀髪をきっちりと分けまるで銀行員のようだった。
非の打ち所の無い隙の無いその姿に、何故パーシーが彼を崇拝しているのか分かった気がした。
「随分君を探したぞ。ブルガリア側が貴賓席をあと十二席設けろと強く要求しているのだ」
「そういう事を言ってたのか。訛りがきつくて、毛抜きを貸してほしいと聞こえたよ」
どこ吹く風のバグマンに呆れたクラウチに、パーシーが顔だけ上げてお辞儀した。
「クラウチさん、よろしければお茶はいかがですか！」
「では頂こうとしよう。ありがとう、ウェーザビー君」
これにはフレッドとジョージが噴き出し、セレナたちは呆れた。自己紹介の時にでも噛んだとしか思えないような、酷い間違いだった。
クラウチを交えての会話は、先程と打って変わって真面目な話ばかり飛び交った。
しかし話の最中、思わぬ話題が飛び出してきた。
「ーーーそれに、その先も楽しいことが待ち構えてるじゃないか。え？バーティ、まだまだやることが沢山ある。だろう？」
「まだその事は公にしないとの約束だろう。詳細がまだーーー」
「ああ、詳細なんか！みんな署名したんだ、そうだろう？ここにいる子供たちは何れ分かる事だ。何せ事はホグワーツで起こるんだしーーー」
「ホグワーツ？」
セレナの声と子供たちの表情に、クラウチはマズいと顔を歪めた。
「ルード、さぁブルガリア側に会わないと。お茶をありがとう、ウェーザビー君」
飲んでもいないお茶をパーシーに押し付けるように返し、クラウチはバグマンが立ち上がるのを待った。
バグマンはグイッとお茶を飲み干すと、ゆっくりと立ち上がった。
「じゃあ皆、また後で貴賓室で会おう。私が解説するんだ！」
ニコニコと手を振るバグマンをクラウチは急かし、二人は早々に姿現しで消え去った。
「パパ、ホグワーツで何があるの？」
「あの二人、何の話をしてたの？」
「魔法省が解禁するまでは機密情報だ」
二人が去った後、アーサーは子供たちに質問攻めを受けたが、頑として口を割らなかった。
アーサーの言葉に同調を示すかのように、パーシーが「クラウチさんが明かさなかったのは正しいことなんだ」と言うと、フレッドに「黙れよ、ウェーザビー」と言葉を叩き返されていた。
そんな中、今年もゆっくりと一年が過ごせないことをセレナたちは悟るしか無かった。
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れい - 炎のゴブレット 前編お疲れ様です！家に帰ってきたらまずこのシリーズが更新されているかを見るぐらい愛しています！最近小説を書き始めてから一日一話更新って難しいんだなとわかりました。レンさん本当に感謝です！ (2月27日 7時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 朱里さん» 朱里さん、コメありがとうございます！お褒めの言葉凄く嬉しいです！1日1話で逆に申し訳ないですが、引き続き応援と評価よろしくお願いします！ (2月16日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 最近読み始めました！とっても面白いです！これからも無理せず投稿を頑張ってください！ (2月16日 16時) (レス) @page40 id: 88ac2833a9 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメありがとうございます！文章の構成とか考えるの難しいですよね💦私も中々上達せず割り切って作ってるのが現状です。出してみて皆さんからの応援やコメ、評価で漸く自信が着きました！上手くかけてるのだとしたら皆さんのおかげです。本当に感謝です！ (2月13日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
れい - コメント久しぶりに失礼します。出す気は今のところないんですけど、文章を書いていて、すごく難しいですね。語彙力と想像力のあるレンさんは本当にすごいなと改めて思いました。しかも一日一つずつ更新してくれるとか神すぎです。これからも完結しても、応援します。 (2月12日 17時) (レス) @page36 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年12月25日 7時
