純血の招宴01 ページ1
セレナは疲弊していた。
レギュラスと一週間程過ごした後、セブルスとの家に戻りそこで帰ってきたセブルスと二週間ほど一緒に過ごした。
帰ってきたセブルスの様子はどこかおかしく、少し窶れていたが、滞在の間、セブルスは近々にでも死ぬんじゃないかと思わせるように、セレナに魔法薬学や呪文を朝早くから夜遅くまで丁寧に教えた。
あまりにも必死な父親に「死なないですよね？」と尋ねたら「何を馬鹿なことを」と冷たい視線とともに返されたため、その線が薄い事がわかった。
だったら何故こんなにも詰め込むのかと聞いたら「新学期が来ればわかる」の一点張りで教えてはくれなかった。
そんな父のスパルタ指導を経て七月最後の週、父を見送ったあとセレナはグリモールド・プレイス12番地にあるシリウスの住む家へと尋ねた。
すると着くなりシリウスは待ち構えてたかのように荷物だけ部屋の中に入れた後、セレナを抱えて外へと連れ出した。
「やっと来たな、セレナ！もうパーティーまで三日しかない、急いで買い物に行くぞ」
「ちょっ、お父さん！？」
「まずは服、その次に宝石店だ！」
キラキラとした目で連れ出された場所は、いかにも高級店と思われる洋服店だ。
中に入るとドレスだけがズラリと並び、奥に応接スペースが設けられたシンプルな構造だったが、床は大理石で敷き詰められ、細々とした装飾がどれも眩い光を放っていた。
「お客様、何かご入り用ですか？」
「この子のパーティードレスを見繕ってくれ、出来ればハーディも呼んでくれ」
「ハーディ様ですね、承知致しました」
奥に引っ込む燕尾姿の青年を見ながら、セレナはヒソヒソとシリウスに声をかけた。
「ハーディって？」
「ここの店主だ。俺が小さい頃からお世話になってた人なんだが……ブラックの人間がここに来るのが久しぶりだろうから、挨拶でもと思ってな」
セレナが成程と納得していると、奥から年齢不詳の美しい女性が現れた。
その妖艶な雰囲気に、思わず「『ヴィーラ』」と発すると、その女性は少し驚き微笑んだ。
「あらお嬢さん、博識なのね」
「す、すみません。あまりにも、その……お美しかったので」
「あら、嬉しいわ。お名前は？」
「セレナ・ウィンクルムです」
緊張しながらも答えると、ハーディはにこりと微笑み今度はシリウスに視線を向けた。
「お久しぶりね、ブラックの……シリウス坊ちゃん」
「もう坊ちゃんって歳じゃ無いだろ。それとこの子は実の娘だ。相応の扱いをしてやってくれ」
そう言いながらシリウスがセレナの肩に手を置くと、ハーディは舐め回すような目でセレナを見て再びにこりと笑った。
「では、こちらへ」
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れい - 炎のゴブレット 前編お疲れ様です！家に帰ってきたらまずこのシリーズが更新されているかを見るぐらい愛しています！最近小説を書き始めてから一日一話更新って難しいんだなとわかりました。レンさん本当に感謝です！ (2月27日 7時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - 朱里さん» 朱里さん、コメありがとうございます！お褒めの言葉凄く嬉しいです！1日1話で逆に申し訳ないですが、引き続き応援と評価よろしくお願いします！ (2月16日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
朱里(プロフ) - 最近読み始めました！とっても面白いです！これからも無理せず投稿を頑張ってください！ (2月16日 16時) (レス) @page40 id: 88ac2833a9 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメありがとうございます！文章の構成とか考えるの難しいですよね💦私も中々上達せず割り切って作ってるのが現状です。出してみて皆さんからの応援やコメ、評価で漸く自信が着きました！上手くかけてるのだとしたら皆さんのおかげです。本当に感謝です！ (2月13日 7時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
れい - コメント久しぶりに失礼します。出す気は今のところないんですけど、文章を書いていて、すごく難しいですね。語彙力と想像力のあるレンさんは本当にすごいなと改めて思いました。しかも一日一つずつ更新してくれるとか神すぎです。これからも完結しても、応援します。 (2月12日 17時) (レス) @page36 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年12月25日 7時
