クィディッチ優勝戦02 ページ9
それもこれも、ピーブスが全て跳ね除けてくれたからだ。
引っ掛けようと伸ばされた足は、ピーブスによって引っ張られ酷い開脚を見せることになり、階段から落とされそうになれば、落とそうと伸ばされた手を掴かまれ天井の照明と紐で結ばれ宙ぶらりんにされたり、セレナの頭上に降ってきた物は、お手玉にした後投げてきた本人に投げ返していた。
やられた相手は先生に助けられていたものの、ピーブスに何故そうなったのか告げられると、そこで反省しなさいとばかりに放っておかれる場合もしばしばだ。
「ありがとう、ピーブス」
「なーんもしてないさ、なーんも。ただ遊び相手を見つけただけさ」
そして誰もが待ちに待った試合の日、寮を出た先で出会ったピーブスにお礼を言うと、彼は素知らぬ顔でどこかへ去って行った。
「セレナ、行こう」
「ええ、今行くわ」
ハリーの声でセレナはチームに混ざると、一緒に大広間へと向かった。
そこでは割れるような拍手に迎えられ、レイブンクローやハッフルパフのテーブルからも拍手が上がっていた。
それは朝食を食べ終え大広間から出る時も同じだった。
「ハリー、頑張ってね」
そんな中、前方でレイブンクローのシーカーであるチョウ・チャンがハリーの肩に手を置き、ハリーが頬を染めたのが見え慌てて顔を逸らした。
まるでインクが紙をじわじわと染めるような感覚にセレナが戸惑っていると、どうしたの？と声をかけられた。
「セドリック……いいえ、何も、無いはずよ」
セレナの曖昧な言い方にセドリックは前方を見て「あぁ」となにか悟ったようだった。
「セレナ、余計なことは考えない方がいい。君は今日、スリザリンと五十以上の差をつけて勝たなきゃ行けないんだから」
「ええ。わかってるわ」
セドリックの言葉に力強く頷くセレナだったが、セドリックは笑顔で「でも、出来てないよね」と遠慮無しに返した。
そんなセドリックは少し考える素振りを見せると、セレナに解決法があると提案してきた。
「解決法？」
セレナが分からないと首を少し傾げると、セドリックは微笑み顔をぐっと近づけ耳元で囁いた。
「怪我のないように頑張ってね」
その時、グイッと急に腕を引っ張られ、誰かの腕の中に納まった。
「セレナ、早く行かないとウッドに怒られるよ」
「ハ、ハリー……？」
ハリーの聞いたこともない低い声だった。
しかしそれは一瞬で、次にかけられた言葉はとても優しい声だった。
「何かされた？」
「いいえ。ただ、応援されただけよ」
戸惑いながらもそう返すと、ハリーは「そっか」と優しく微笑みセレナの腕を掴んだまま競技場へと足を向けた。
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ルーエ(プロフ) - レンさん» 早速読ませて頂きました！全然解釈違いなんかじゃありません！！とても楽しめました！ずっとずっと応援させて頂きます！！ (1月24日 23時) (
レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、遅くなりましたがリク小説出来ました！だいぶ解釈違いで申し訳ないですが、お楽しみ頂けたらと思います！これからも応援よろしくお願いします！ (1月24日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - 返信遅くなってしまいごめんなさい！！リクエスト快諾本当にありがとうございます！！これからもレンさんの作品を読み続けたいと思います！ (12月31日 0時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、コメント＆リクありがとうございます！私の方こそ解釈違いになるかもしれませんし遅くなると思いますが、是非とも書かせて頂きます！読んでいただいてる方々に喜んでいただけるような作品を作れるように頑張ります！ (12月30日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストなのですが、番外編として独占欲が強いハリーとの恋愛描写を読みたいなと考えておりまして……。ご検討お願いします。初コメントなのに厚かましくて申し訳ありません！！解釈違いや書くのが嫌であれば全然無視してもらっても構いません！ (12月29日 22時) (レス) @page50 id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年10月18日 20時
