ヴォルデモート卿の召使い04 ページ24
ロンもハリーもハッと思い出した。
ハリーの誕生日の時にロンから送られてきた手紙の中に同封されていた、家族旅行の写真だ。
「目が覚めたようだった。そこである晩、連中が食べ物を運んできて独房を開けた時、私は犬になって連中のわきをすり抜けた。鉄格子の隙間をすり抜けられるほど痩せていた私は、犬の姿で泳ぎ島から戻ってきた。北へ旅し、ホグワーツの校庭に犬の姿で入り込んだ。それから……クィディッチの試合も見に行った。ハリー、君はお父さんに負けないくらい飛ぶのが上手い……」
シリウスは優しい目でハリーを見つめ、ハリーも見つめ返した。
その目には、いつもの優しい緑が宿っていた。
「そして、セレナ……知らなかったとはいえ君には色々と迷惑をかけた。犬の時にお世話になったのにナイフを持ち出したことも、私自身のせいで苦労したことも含めて……。ただ、君の箒さばきはローズより俺に似たらしい」
「っ……」
ハリーの時よりも優しく愛おしく見つめたシリウスの灰色の目に、セレナはグッと身を固めた。
目頭が熱く、一言でも零すと別のものが零れるような気がして唇を一文字に閉じたが、それでもようやく逢えた父に何か声をかけたかった。
「信じてくれ、ハリー、セレナ。私は決してジェームズやリリーを裏切ったことは無い。裏切るくらいなら死んだ方がマシだ！」
掠れた、シリウスの心からの言葉だった。
ハリーはセレナの手を握りしめた。ハリーもセレナと同じ気持ちだったようで、優しく微笑んでいた。
二人はシリウスを見て……頷いた。
「ダメだ！」
絶望とばかりに叫び膝から崩れ落ちたピーターが、祈るように手を合わせ這いつくばった。
「シリウス！私だ...ピーターだ……君の友達の...」
「私のローブは充分に汚れてしまった。この上お前の手で汚されたくは無い」
「リーマス！君は信じないだろうね……計画を変更したなら、シリウスは君に話したはずだろう？」
「ピーター、私がスパイだと思ったら話さなかっただろうな。だからシリウスは私に話さなかった……」
「そうだろう？」とピーターの頭越しに問いかけると、シリウスは頷いた。
「すまない、リーマス」
「気にするな、我が友、パッドフット。その代わり、私が君をスパイだと思い違いをした事を許してくれるか？」
「勿論だとも」
二人の仲は以前と同じに戻ったようで、その表情には小さな笑みが浮かんでいた。
やはり長年『悪戯仕掛人』として同じ時を過ごしてきただけあり考えることは同じようで……二人が不穏にも腕まくりしだしたのをセレナは見逃さなかった。
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ルーエ(プロフ) - レンさん» 早速読ませて頂きました！全然解釈違いなんかじゃありません！！とても楽しめました！ずっとずっと応援させて頂きます！！ (1月24日 23時) (
レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、遅くなりましたがリク小説出来ました！だいぶ解釈違いで申し訳ないですが、お楽しみ頂けたらと思います！これからも応援よろしくお願いします！ (1月24日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - 返信遅くなってしまいごめんなさい！！リクエスト快諾本当にありがとうございます！！これからもレンさんの作品を読み続けたいと思います！ (12月31日 0時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - ルーエさん» ルーエさん、コメント＆リクありがとうございます！私の方こそ解釈違いになるかもしれませんし遅くなると思いますが、是非とも書かせて頂きます！読んでいただいてる方々に喜んでいただけるような作品を作れるように頑張ります！ (12月30日 23時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストなのですが、番外編として独占欲が強いハリーとの恋愛描写を読みたいなと考えておりまして……。ご検討お願いします。初コメントなのに厚かましくて申し訳ありません！！解釈違いや書くのが嫌であれば全然無視してもらっても構いません！ (12月29日 22時) (レス) @page50 id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2023年10月18日 20時
