四人の代表選手01 ページ37
「僕、名前なんて入れてない……僕が入れてないこと知ってるだろう」
ハリーはロンとハーマイオニーを縋るような目で見たが、二人とも放心したようにハリーを見るだけだった。
ハリーは次にセレナに顔を向けた。セレナもハリーの不安げに揺れる緑を見て『ゴブレットに名前を入れていない』確信を持ったようだったが、何せ今の状態で打開策など思い浮かぶことも無く、ハリーの腕を掴んで言った。
「今は行くしか無いわ。じゃないとーーー」
「ハリー・ポッター！！」
ダンブルドアが再び名前を呼んだ。
その呼び声は、いつもハリーを呼ぶような優しさは一切ないように思えた。
セレナはハリーがこのまま孤独の闇に飲まれるような気がして、腕を離して出来るだけはっきりとした声で優しく声をかけた。
「大丈夫。私は何があってもハリーの味方よ」
ハリーはグッと口を閉じると、小さく頷いてダンブルドアの元へと歩いていった。
ハリーの姿が見えなくなると、大広間中は騒然とした。
『誰が』『いつ』『どうやって』論点はその三つで持ち切りだ。
「ハーマイオニー。ハリーは昨日あなた達と一緒にいたのでしょう？」
「ええ、ずっと一緒だったわ。そうでしょ、ロン」
困惑しながらもロンに話題を振ると、ロンは顔を顰めて呟いた。
「ーーーの時だ」
「なんて言ったの？」
「きっと、僕たちが寝てる時に入れたんだ！」
叫ぶように言ったロンに、セレナは立ち上がって抗議した。
その形相は凄まじいものだ。
「夜は見廻りもあるのよ！？」
「マントを使えばいいじゃないか！」
「『年齢線』も越えたっていうの！？」
「だったら誰かに入れてもらったんだ！」
「自分を差し置いてハリーの名前を入れたって言うの？馬鹿馬鹿しい！」
言い切ると、話を聞いていた生徒たちはシンと黙りこくった。
他のテーブルからもチラチラとその様子を伺っているのが、セレナの視線の端に写った。
「自分も出場したいと思う人がいる中で、誰が下級生のお願いなんて聞くのかしら？そもそも、今日もずっとあなた達と一緒にいたのよ？どうしてハリーを信じてあげないの！？」
セレナは思いの丈を吐き出して、漸く自分が何にイラついているのかに気が付いた。
親友であるロンが、ハリーを信じなかったこと……その事実が何よりも悔しかったのだ。
しかしロンは黙りこくったまま、遂にはセレナからも顔を逸らし、他寮からのハリーへの非難の声がセレナの耳に響くだけだった。
空気は重苦しく、事態が収集しないままマクゴナガルの言葉によってその場は解散となった。
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れい - 『ハリーポッターと終末の子 11』お疲れ様でした！空いた時間があれば「これ読むか！」となるぐらい大好きで、マジでいつも読んでいます！コメントしすぎでウザかったら、本当にごめんなさい！でもそれぐらい大好きなんです！『終末の子 12』でも、お世話になります！ (4月16日 15時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - こちらこそ丁寧に対応していただきありがとうございます！これからも陰ながらですが応援させていただきます！ご自分のペースで無理せず頑張ってください！！（返信ご無用です！） (4月14日 20時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - Tumuさん» Tumuさん初コメありがとうございます！こちらのミスでupされてなかったようです。大変申し訳ございません。それと、教えて頂きありがとうございました！またご指摘ありましたら、お気軽にお声掛け頂きたいです！ミスの多い私ですが引き続き応援よろしくお願いします！ (4月14日 13時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - コメント失礼します！はじめまして、毎日更新楽しみにしています！私のスマホのバグてかだったら申し訳ないんですけど、｢杖調べ04｣って更新されてますか？？私の画面だと3の後に5なので…もし私の間違いでしたら本当に申し訳ありません！これからも頑張ってください！ (4月13日 15時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメ＆ご指摘ありがとうございます！読んで頂いた方に不快な思いをさせてしまいこちらこそ申し訳ございません。自分でもよく分からない間違いに思わず笑ってしまいました笑また見つけたらお気軽にお申し付け下さい！ (4月13日 8時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2024年2月27日 7時
