炎のゴブレット06 ページ34
ドラコの手からスニッチが飛び出し、あっという間に空高く消えていった。
セレナたちは十秒数えると、一斉に地面を蹴りあげスニッチを追うように空高く飛び上がった。
最初に見つけたのはクラムだった。しかし、癖のある学校の箒に慣れるまで時間がかかるらしく、その隙にセレナとドラコがスニッチに手を伸ばした。
「ハァッ……ハァッ……」
「っ、ハァッ……流石プロね。フゥ……箒に慣れるの早かったわ」
日が落ちかける頃まで行われたスニッチ争奪戦は、クラムに軍配が上がった。
セレナとドラコはお互い似たような勝率で、クラムが箒に慣れた頃にはいつの間にかタッグを組んでクラムに挑んでいた。
しかし、それでもクラムに勝てなかったのだから実力差は明確だった。
「セレナもドラコも、凄く強かった」
「二人で組んでも中々勝てなかったのにか？」
「取るタイミングは同じだった」
一緒に飛んでくれてありがとうと手を差し伸べるクラムに、セレナとドラコは笑顔を浮かべてその手を取った。
その瞬間、ワッと競技場が歓声に包まれた。
いつの間にか観客席にはそれなりの生徒が集まっていたようで、グリフィンドールとスリザリンの旗、ワールドカップで買ったのだろうブルガリアの応援旗が並んでいた。
更に見渡すと、ボーバトンの生徒にマダム・フーチ、競技場の影からセブルスが見に来ていたことがわかった。
思ったよりも目立ってしまったと、三人は顔を見合せ頷いた。
「あー、そろそろ移動しましょう」
「賛成だ。寮に戻って着替えたいしな」
「ぼくも。船に戻らないと」
三人は立ち上がりそそくさと箒置き場に箒を戻すと、競技場を出ていった。
「とても楽しかったわ！ありがとうドラコ、ビクトール」
「ぼくも。また遊びたい」
興奮冷めやらぬ様子のセレナとクラムに、ドラコが微笑んで言った。
「良い誕生日になって良かったよ」
「誕生……あ！」
セレナはそこで漸く、今日が自分の誕生日だということを思い出した。
クラムは事前に知らされていたのを思い出したのか、遅れておめでとうとセレナに伝えた。
「ありがとう、二人とも。最高の誕生日だわ」
そう言って微笑んだセレナにドラコとクラムは視線を交わすと、ドラコは手に持っていたスニッチをクラムに手渡し、クラムがそれにサインをし始めた。
「これ、記念に」
「そんな！遊べただけでも充分なのに！それに、これドラコの……」
「良いんだ。逆に使い古したもので悪いな」
「後は、あの三人に祝ってもらってくれ」と言って寮や船へと戻るドラコたちを見送ると、セレナも駆け足でグリフィンドール寮へと戻った。
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れい - 『ハリーポッターと終末の子 11』お疲れ様でした！空いた時間があれば「これ読むか！」となるぐらい大好きで、マジでいつも読んでいます！コメントしすぎでウザかったら、本当にごめんなさい！でもそれぐらい大好きなんです！『終末の子 12』でも、お世話になります！ (4月16日 15時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - こちらこそ丁寧に対応していただきありがとうございます！これからも陰ながらですが応援させていただきます！ご自分のペースで無理せず頑張ってください！！（返信ご無用です！） (4月14日 20時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - Tumuさん» Tumuさん初コメありがとうございます！こちらのミスでupされてなかったようです。大変申し訳ございません。それと、教えて頂きありがとうございました！またご指摘ありましたら、お気軽にお声掛け頂きたいです！ミスの多い私ですが引き続き応援よろしくお願いします！ (4月14日 13時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - コメント失礼します！はじめまして、毎日更新楽しみにしています！私のスマホのバグてかだったら申し訳ないんですけど、｢杖調べ04｣って更新されてますか？？私の画面だと3の後に5なので…もし私の間違いでしたら本当に申し訳ありません！これからも頑張ってください！ (4月13日 15時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメ＆ご指摘ありがとうございます！読んで頂いた方に不快な思いをさせてしまいこちらこそ申し訳ございません。自分でもよく分からない間違いに思わず笑ってしまいました笑また見つけたらお気軽にお申し付け下さい！ (4月13日 8時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2024年2月27日 7時
