許されざる呪文03 ページ19
「『服従の呪文』と戦うことは出来る。これからそのやり方を教えていこう。しかし、これには個人の持つ真の力が必要で、誰にでもできるわけでは無い。できれば呪文をかけられぬようにする方がよい……『油断大敵』！」
ムーディの突然の大声に、全員が飛び上がった。
そんな生徒達に目もくれず、とんぼ返りしている蜘蛛を摘み上げ、瓶の中へと帰した。
「他の呪文を知ってる者はいるか？」
ハーマイオニーとセレナ、そしてネビルの手が上がった。
ネビルの手が上がったことに誰もが驚いたが、ムーディはネビルを指名した。
「何かね？」
「一つだけ……『磔の呪文』」
ネビルは小さいながらもハッキリとした声で告げた。
ムーディはそんなネビルを両目でジッと見て、言葉を発した。
「お前はロングボトムという名だな？」
セレナはその問いに意味があるのか分からなかったが、ネビルが頷くと、ムーディは全員に向き直りガラス瓶から先程とは別の蜘蛛を一匹取り出し、どんな呪文か分かりやすいようにと蜘蛛を肥大化させた。
タランチュラより大きくなった蜘蛛に、ムーディは再び杖を構えて呪文を唱えた。
「『
すると、たちまち蜘蛛は脚を胴体に引き寄せるように内側に折り曲げてひっくり返り、七転八倒し、ワナワナと痙攣し始めた。
その姿に皆が注目する中、セレナがちらりとネビルを横目見ると、ネビルが机の上で手が白くなるまでギュッと拳を握りしめ、恐怖に満ちた目を大きく見開いていた。
「先生、やめてあげて！」
セレナの必死な声に誰もがハッとセレナの方を向き、その視線を追った。
ムーディは蜘蛛を縮めると、瓶に戻し静かに呟いた。
「苦痛。『磔の呪文』が使えれば、拷問に『親指締め』もナイフも要らない……これも、かつて盛んに使われていた」
淡々と話を進め「他の呪文は？」と質問を投げた。
その言葉に、セレナは真っ直ぐ手を伸ばした。
「何かね？」
「『アバダ ケダブラ』」
セレナの発言に、何人かが不安げにセレナを見た。
ムーディだけはひん曲がった口を更にゆがめて、微笑んだ。
「そうだ。最後にして最悪の呪文『アバダ ケダブラ』……死の呪文だ」
ムーディはガラス瓶に手を突っ込むと、蜘蛛は何かを悟ったのか逃げ回っていたが簡単に捕まれ机の上に置かれた。
それでも逃げようとする蜘蛛に、ムーディは杖を振りかざした。
「『
ムーディの声が轟いた。
目も眩むような緑色の閃光が走り、まるで目に見えない大きなものが宙に舞い上がるような、グォーという音がした。
数人の女子の悲鳴が教室に響いた。
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れい - 『ハリーポッターと終末の子 11』お疲れ様でした！空いた時間があれば「これ読むか！」となるぐらい大好きで、マジでいつも読んでいます！コメントしすぎでウザかったら、本当にごめんなさい！でもそれぐらい大好きなんです！『終末の子 12』でも、お世話になります！ (4月16日 15時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - こちらこそ丁寧に対応していただきありがとうございます！これからも陰ながらですが応援させていただきます！ご自分のペースで無理せず頑張ってください！！（返信ご無用です！） (4月14日 20時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - Tumuさん» Tumuさん初コメありがとうございます！こちらのミスでupされてなかったようです。大変申し訳ございません。それと、教えて頂きありがとうございました！またご指摘ありましたら、お気軽にお声掛け頂きたいです！ミスの多い私ですが引き続き応援よろしくお願いします！ (4月14日 13時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - コメント失礼します！はじめまして、毎日更新楽しみにしています！私のスマホのバグてかだったら申し訳ないんですけど、｢杖調べ04｣って更新されてますか？？私の画面だと3の後に5なので…もし私の間違いでしたら本当に申し訳ありません！これからも頑張ってください！ (4月13日 15時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメ＆ご指摘ありがとうございます！読んで頂いた方に不快な思いをさせてしまいこちらこそ申し訳ございません。自分でもよく分からない間違いに思わず笑ってしまいました笑また見つけたらお気軽にお申し付け下さい！ (4月13日 8時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2024年2月27日 7時
