マッド・アイ・ムーディ02 ページ12
濡れた校庭の向こう側から、授業の終わりを告げる鐘の音が聞こえてきた。
ハッフルパフは変身術へ、グリフィンドールは大半が魔法生物飼育学が行われるハグリッドの小屋へと足を向けた。
「おっはよー！」
ハグリッドの小屋に向かうと、ハグリッドは既に小屋の前に立ちニコニコとグリフィンドール生を迎え入れた。
その足元には、爆発音の鳴る怪しげな木箱が数個蓋を開けて置かれていた。
「セレナ、お前さんも興味を引くような魔法生物『尻尾爆発スクリュート』だ！」
「……そんな生物いたかしら？」
セレナの戸惑いの言葉は、ラベンダーの悲鳴によって掻き消された。
ハリーとロンは興味津々で箱の中身を除くと、気持ち悪い海老みたいなのがいると顔を顰めた。
セレナとハーマイオニーも恐る恐る近付くと、木箱の中には体長十五、六センチの殻の剥かれた奇形の伊勢海老のような姿で、酷くヌメヌメした胴体からは勝手気ままな場所に脚が突き出し、頭らしい頭が見えない謎の生物が数匹蠢いていた。
腐った魚のような強烈な匂いを発するその箱から少し遠ざかると、セレナは顰めた顔のままハグリッドに話しかけた。
「どこでこんな生物を見つけてきたの？」
「今しがた卵から孵ったところだ！」
「どういう事？」
ハグリッドの返答に驚いているとハグリッドは続けざまに言った。
「だからお前さんたちが自分で育てられるっちゅうワケだ！そいつをちいっとプロジェクトにしようと思っちょる！」
「それで、何故俺たちがそんなものを育てなきゃならないんだ？」
バカにしたような冷たい声が聞こえた。
振り返るとノットが威張るように立っており、その後ろから小さな丘を下ってきたスリザリン生が次々と到着していた。
ノットは煽るように何の意味があるのか再び質問すると、ハグリッドは言葉に詰まり、少し考えてからぶっきらぼうに答えた。
「ノット、そいつは次の授業だ。今日はみんな餌をやるだけだ。俺はコイツらを飼ったことがねぇんで、何を食うのかよくわからん。アリの卵、蛙の肝、毒のねぇヤマカガシも用意してある。全部ちーっとずつ試してみろや」
ハグリッドの言葉で始まった授業だったが、薬草学と打って変わって騒がしい授業となった。
何せ、飛ぶと尻尾が爆発し、雄は針で刺してきては、雌は腹の吸盤のようなもので吸い付くのだ。
このような生物を聞いたことも見たこともなかったセレナは、後でお世話になっているニュート・スキャマンダーに手紙を出そうと誓った。
「何か分かればいいんだけど……」
今回はノットの言い分が正しいと思う上に、またハグリッドが何かやらかしたようにしか思えなかったからだ。
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れい - 『ハリーポッターと終末の子 11』お疲れ様でした！空いた時間があれば「これ読むか！」となるぐらい大好きで、マジでいつも読んでいます！コメントしすぎでウザかったら、本当にごめんなさい！でもそれぐらい大好きなんです！『終末の子 12』でも、お世話になります！ (4月16日 15時) (
レス) @page50 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - こちらこそ丁寧に対応していただきありがとうございます！これからも陰ながらですが応援させていただきます！ご自分のペースで無理せず頑張ってください！！（返信ご無用です！） (4月14日 20時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - Tumuさん» Tumuさん初コメありがとうございます！こちらのミスでupされてなかったようです。大変申し訳ございません。それと、教えて頂きありがとうございました！またご指摘ありましたら、お気軽にお声掛け頂きたいです！ミスの多い私ですが引き続き応援よろしくお願いします！ (4月14日 13時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
Tumu(プロフ) - コメント失礼します！はじめまして、毎日更新楽しみにしています！私のスマホのバグてかだったら申し訳ないんですけど、｢杖調べ04｣って更新されてますか？？私の画面だと3の後に5なので…もし私の間違いでしたら本当に申し訳ありません！これからも頑張ってください！ (4月13日 15時) (レス) id: db34b7de60 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメ＆ご指摘ありがとうございます！読んで頂いた方に不快な思いをさせてしまいこちらこそ申し訳ございません。自分でもよく分からない間違いに思わず笑ってしまいました笑また見つけたらお気軽にお申し付け下さい！ (4月13日 8時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2024年2月27日 7時
