マスカレード【F/B/7/7/7】

▼10 待ち合わせ ページ10

「いい天気で良かったね！」
「そ…そうですね」


突然の電話から数日経って週末。


紅ちゃんときっくんが念のため連絡先を交換していたらしく、二人経由で私の連絡先を手に入れたらしい。


この前講堂で感じた嫌な予感はこれだったようだ。


そして「ピクニックに行きませんか？」という突然のFBさんからの誘いに私はとても惑わされた。


頭の中の処理が追いつかないままに約束の日時を告げ電話を一方的に切られ、慌てたのもつかの間、


約束の週末まで時間もなく着ていく服を確認するもピクニックに相応しい服、かといってラフすぎるのもダメな気がして手持ちの服ではどうにもできず次の日の講義を休み街に出て慌てて服を調達した。


そして次に訪れる問題、お弁当は持って行った方がいいのかどうか悶々とした挙句、『Aさんの作る料理食べてみたいな！』と言ってくれたFBさんの言葉を思い出しすもお世辞だったらという不安が一瞬過るけど、ピクニックだもんね！と言い訳をしつつもほぼ下心。


あれがお世辞でも、FBさんに手料理を食べてもらいたい。


そう思ったら次はおかず選び。
ピクニックのお弁当に最適なものをネットで調べて食材を買って、当日の朝早くからお弁当作りを始めた。


そして待ち合わせの時間よりちょっと前に待ち合わせ場所に着いたのにもうFBさんはそこにいて、白い歯を見せて笑う彼が眩しかった。

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