fragrance memories《2》 (ページ36)

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(You side)

Aー王子呼んでるよ、と言われ
振り返れば教室の入り口に瑠姫くんがいた。

今年の文化祭は準備期間から瑠姫くんといる事が
たまにあったから準備期間から文化祭を
しっかり楽しんでる。

準備期間の時にペンキを使って遊んでるのを
何人かの女子に見られ瑠姫くんの人気は
また新たに出てきて、頭抱えてる。

「何でそんな格好してるの？」

『あー、何か呼び込みの衣装って言われて。』

「それ着たら本物の王子様みたい。」

『俺が本物ならAはお姫様だ。』

そう言って王子様の格好をしている瑠姫くんは笑う。

付き合ってあと少しで1年になるけど、
やっぱり笑う瑠姫くんの顔は大好きだ。

『ずっと見てどうしたの、見惚れた？』

「あ、いや···少しだけ。」

『少しなん笑。』

そういじわるする子みたいにニタニタするから、
あーもう、少しじゃないよ、と言えば
知ってるってまたニタニタしだす。

少し時間あるから一緒回ろうと言われて、
学校内を2人で歩く。

定番のお化け屋敷に行けばめちゃくちゃビビりまくる
瑠姫くん。

私もそんなに得意じゃないから2人でぎゃーぎゃー
騒いで外に出れば私達の声が聞こえてたのか、
注目されていた。

やべ、逃げろと私の手を引き走り出す瑠姫くんに
追いつくのがやっとで、
足遅。とまた笑顔になる瑠姫くん。

学校で中々はしゃがないから、皆に見られるわけで
きっとこの出来事が後のモテ期に
繋がったんだと思う。

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