fragrance memories《2》 (ページ34)

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文化祭ページ34

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『なにしてるの、A。』

「あ、瑠姫くん。クラスで使うペンキを
運んでるんだけど、1人じゃ多くて休憩してた。」

高校最後の文化祭。

今は準備をしている途中でめんどくさいなぁと
どこかサボり行こうかと歩いてる途中で
Aと遭遇した。

確かに1人じゃ多いだろうなって量の
ペンキを運んでいて、
Aと一緒に運んだ。

『あれ、準備1人でしてんの？』

「違うよ、後で皆来るんだけど先生のとこ行ってる。」

『じゃあ皆戻ってくるまで手伝うよ。』

「いやいいよ、悪いし。
それに瑠姫くんも準備あるでしょ。」

手伝おうとさせてくれないAに
一緒いたいだけだからと言うと手伝う事を
了承してくれた。

準備を進めているときふとAの方を見ると
顔にペンキがついていた。

ふっ、っと笑うと眉をひそめて何笑ってるのと。

『ここにペンキついてる。』

「まじ？じゃあ瑠姫くんにもつけよ。
はい、これでお揃いだ。」

『···ほんと、ずるいわ。』

俺の顔にペンキを塗ってニコニコ笑う目の前の
Aには毎回キュンとさせられる。

予想してなかった事をやられた。

『何か俺量多くない？
はい、これで本当のお揃い。』

それから2人で制服が汚れない程度に
どうせ落ちるペンキだからと言ってニコちゃんとか
顔に描きあった。

．