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小さい頃はサッカー選手かアイドルになりたいって思ってた。
だから、サッカーも頑張ったし芸能事務所に
入ったりもした。
でもアイドルは途中で無理だと思ってやめた。
中学からかっこいいと言われ、高校に入れば
王子なんか呼ばれたりして。
別に俺は王子でもなければイケメンでもない。
かっこいいと言われ嫌な気分はしないけど
王子と言われるのは何か少し嫌だった。
普通の一般家庭に生まれてるのにって。
「····く、ん。」
「る···、くん。」
「瑠姫くん。」
Aの声にハッとして我に返った。
「どうしたの？何かあった？
ごめん、変なこと言ったから。」
『ううん、大丈夫。
昔の事思い出してただけ。』
「昔って？」
『前はアイドルになりたいって思ってた時も
あったなーって。』
そう言うと、そうなの？とAは驚いていた。
言ってなかったからそれもそうだ。
「少し瑠姫くんのアイドル見てみたい気もするけど···
じゃあもし私達に何かあったりしたら、
アイドルの夢叶えて欲しいなーて今思った。」
『何かってなにもないでしょ。』
「分かんないよ。
事故にあっちゃったりするかもしれないし。 」
『何も無いと思うけど、そうなったら考える。』
俺達が別れることだって、どっちかが
事故に遭うなんて何も絶対にないとAの
言ってる事を軽く受け流した。
100%に近いほど何もないと思うけど、
さっきAが言った事は頭の片隅にでも置いとく。
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作者名：みみ | 作成日時：2023年8月20日 0時
