． ページ14
．
この季節はAと出会った季節だから好き。
ちょうど1年前くらい俺達は出会った。
1年前の今頃まさか人の事を自分から好きになって
付き合うなんて全く想像もしてなかった。
生徒手帳をAが落としてそれを届けた。
そして、朝が一緒になるうちに仲良くなって、って感じ。
正直いつみさきの事を好きになったかなんて分からない。
いつの間にか好きになってた。
「瑠姫くんおはよー。」
『おはよう、A。』
「今日もいい天気やね。春好きやな。」
いつも通り朝Aと待ち合わせして行ってると
そう言ってきた。
『確かここら辺でAの生徒手帳拾った。』
「そんな事もあったね笑。
あの時はありがとうございました。」
『今こうして付き合えてるのはあの時俺が
生徒手帳届けに行ったからって思ってるし、
こちらこそありがとうだよ。』
「瑠姫くんは春好き？」
『今までは冬が好きだったけど、春も好きになった。
Aと出会えた季節だから。』
「私も春好き。」
同じだね、って俺の背中にひっついてくる。
これからも春が来る度に1年前Aと出会った時の事を
思い出すんだろうな。
花が散って満開とは言えない桜の横を通る。
1年前と違うのはAが俺の彼女になって
いつも1人で通ってたこの桜並木を大好きな人と
通ってる事。
『Aは今幸せ？』
「どうしたの急に。
瑠姫くんのお陰で幸せだよ。」
この言葉を聞いて更に彼女の事を好きになり、
彼女と出会わせてくれた春を好きになる。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 319人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：みみ | 作成日時：2023年8月20日 0時
