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今の声は、僕だけに向けられた声。

僕のためだけにAがあの白くて細い喉から出してくれた声。

録音しといてよかったわぁ。

いつかこの先毎日聞くことになるけど今はまだだからなぁ。これで毎日Aの声を聞くことができるわぁ。天才やな俺。

それからの日にちはあっという間で。

気づいたら約束の日曜日。

昨日のうちに準備していた服を着て、やりすぎない程度に髪をセットして、待ち合わせの駅に向かう。

あぁ、早よ会いたいなぁ。

30分前に着くと、まだ君は来ていなかった。

早くくることができてよかった。

いつも遅刻気味の俺が頑張った甲斐あったわ。

約束の時間まで携帯を見ながらAを待つ。

急に携帯の画面が誰かの手によって隠された。

手を見ただけで分かる。君の手だ。でも自分を確認させるように顔を前に向ける。

そこには笑顔を浮かべる君の顔があった。

黒の袖がふわっとした七分丈のトップスにワインレッドのスカート。髪を緩く巻いて軽くメイクをしている君。

なんて、可愛いんやろ。

また今日の服装も、僕のためだけに君がしてくれたもの。

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作者名:makise | 作成日時:2021年8月15日 3時

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