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あぁ、君の中であいつの存在が悪に成り下がっていっている。信じたいよなぁ。でももう信じれないよなぁ。だって写真まで出ちゃってるもんなぁ。うんうん、悲しいよなぁ。苦しいよなぁ。
俺は嬉しいけど。
2日前。君から連絡が来た。
〈なんか、志麻くんには言っておきたくて。いつも話聞いてくれたから。
私、別れたの。もう、信じれなくて。信じたかったけど。あんな写真見たらもう信じれなくて。別れたの。
それだけ。〉
その文面からでも君がどれだけ苦しんだのか分かって。あいつのことで頭いっぱいにしてるAに嫉妬とも腹立たしさとも悲しみとも言えない思いが募って。
気づいたらAに電話をかけてた。
S『あ、もしもしぃ?俺やけど。』
『志麻くん、わざわざ電話なんてどうしたの?あ、もしかしてメール読んだ感じ?それで電話かけてくれたの?
やっぱり優しいね。志麻くんは』
あ、ちょっと鼻詰まってる。声も震え気味だし。泣いてたのかな。
Aを泣かせて良いのは俺だけやのに。
そう思ったら声に出してた。
S『ねぇ、なんでAがそんな苦しんでるん?あいつの自業自得やん。そんなAが苦しんで、悲しまんでや。俺まで苦しくなる。
俺ならそんな思いさせへんから。一生大切にするから。俺にしろよ。してくれよ。お願いやから。』
『え?志麻くん、何言って』
S『それだけ。じゃ。』
それから2日経った今。
君とはまたなんとも言えない距離。しくったとは思うけど、あれが俺の最後の一押し。後悔はせん。
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作者名:makise | 作成日時:2021年8月15日 3時