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──────……




Aは思ってもいない謎対応に、思わず影汰を凝視する。








「わ、私が…買い物していいの?」


「うん。だって君にしかわからないでしょ?…普段使ってるシャンプーや服の洗剤。あとメイク道具、化粧水とか……アクセサリーや服も……」


「ちょ、ちょっと待って!メイクとか服もいいの!?金額凄いことになるよ!?」


「全部いいよォ……貯金はあるし。普段の君を作り上げるものならなんだって買っていい…」








何で?…と聞く前に、影汰は自ら口を開く。








「僕は…君が好きなんだ。…君の全てが好き。匂いも、メイクも、服も……君が考えて作り上げたものでしょ?それを僕が指定してしまったら君じゃなくなってしまう…」


「……」


「檻の中にいても……君には君らしくいてほしいんだ」








Aは自分勝手だ…なんて思いながらも口を紡ぐ。
どんな理由であれ自分の好きな物を買えるのだから、ここは黙って買わせてもらうに越したことはないだろう。


だが歪んでいるとはいえ、自分の全てを肯定して好きだと言ってくれるのは、少し嬉しさを感じてしまう。
今まで自分の全てを好きだと言ってくれる人なんて……誰もいなかったのだから。


Aはその感情を決して表に出すことはせず、黙々と商品検索を始める。








「…あ、ちなみに僕…ずっとここで見てるから、それで誰かに助け求められるなんて思わない方が……」


「そんなこと思ってないよ。…それより、同じ商品探すのが難しいやつは、私が買いたいと思ってた服とかメイク買ってもいいの?」


「え……あ、それは全然…いいけど」


「よかった。…じゃあ、この服と……あ、そういえば気になってる新作のシャドウもあったんだよね……」


「シャドウって……アイシャドウ?」


「そうー…ここのブランドのシャドウが好きでさー」


「さっきのページの商品と似てるけど…何が違うの?」


「全然違うよ!こっちのブランドのが塗った時の発色が断然良いし!…あ、でもラメ感が強く出るのはこっちのシャドウ。ただ私はラメは後付けで、目立たせたい部分にだけ塗るのが好きっていうか…」


「…フフ」


「!…な、なに」








影汰は嬉しそうにAを見つめる。








「…メイク、好きなんだね。楽しそう」


「なっ…え、えっと……」


「…もっと教えて。Aの好きな物知るの、僕も楽しい…」


「……」








Aは調子狂う…と影汰から目を逸らした。

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設定タグ:誘拐 , 狂愛 , オリジナル   
作品ジャンル:恋愛, オリジナル作品
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さく - すごい面白いです!!!! 更新頑張ってくださいね、ずっと待っていますから (2022年1月19日 18時) (レス) @page23 id: dc6ef9e765 (このIDを非表示/違反報告)

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作成日時:2021年11月24日 17時

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