Protect you 〜未満警察・ミッドナイトランナー〜Part8

#357 ページ9

次郎side







「ねぇ、カイくんおかしいよね絶対」









Aちゃんが出掛けたのはいいけれど。

もう門限はとっくにすぎている。

なのにも関わらず帰ってこない。









そればかりかLINEも既読にならなければ電話も繋がらなくて連絡すら取れない。









「…え、」









そんな俺に。カイくんが自分のスマホを持ったまま。驚きの声をあげるから思わず詰め寄れば








「野原、Aちゃんといないって、」

「…は、」









なんだよそれ、嘘、じゃあAちゃんはどこに、？！









「…何か、巻き込まれてないといいんだけど」


「っ、、なっ、、！」







そんなカイくんの言葉を聞いてしまえば、
俺はもう居ても立っても居られなくて。









寮の窓を開けて飛び降りようとすればガッと首元をカイくんに掴まれて引き戻される。









「……っ、ちょ、ジロちゃん、冷静に！」

「冷静になんていられない、」

「気持ちはわかる。けど、まずは策を練らないと。」

「……、策っていったって、」

「…スマホの、位置情報だ。柳田警部補に聞いてみよう、」









冷静なカイくんの声が聞こえてくる。









「……、うん」

「…Aちゃんの事だから、何かあれば連絡してくれるはず。でも、ないから、、何かあったと想定した方がいいかもしれない。」

「……カイくん、」









カイくんの低い声。



真剣なその表情に嫌な汗が止まらない、、、









頼むから、、、けろっと帰ってきて。

えへへ、なんて悪戯に笑って何事もないように。




.

作者より

＊またお久しぶりで申し訳ないかぎりです( ; ; )
完結は目指しており、地道に頑張りますのでよければお付き合いください。

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