見えない翼 Ⅱ (ページ33)

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Another story #8 ページ33

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『うん、作戦は失敗だと思う、』

「、、、作戦って何？」

『、わ、、？！』

電話の相手は結衣で。

心配してかけてきてくれたのはいいものの話に夢中になってて気づかなかった。

気づけば後ろには綺麗な眉をひそめる紫耀がいて。

"わ、タイミング悪いね"

『あ、えっと、ごめん、結衣、またかけるね』

"うん、検討を祈る"

『はーい、』

き、気まずい、、

「、、、」

『、、、』

「で？作戦って？なんかおかしいとは思ったけど、なんかあんの？」

『、、、』

ドサっと隣に腰かけ不機嫌そうにこちらを見る紫耀。

、、いや、理由が恥ずかしすぎる！

自分で言わないといけないの？
紫耀に嫉妬させたかった、なんて？

カーッと顔が熱くなる。

そんなわたしを見てまたより一層不機嫌になる紫耀。

「、、そ、言えないならいいや」

『え、っ、？』

「、、疲れてるしもう寝るわ」

『、、、』

髪、乾かしてくる。と、立ち上がる紫耀。

「っ、わ、っ、？！」

『、、、ごめ、話します』

グンっと勢いよく紫耀の紺のシルクのパジャマを思いっきり引っ張り再びソファへと戻す。

「、、、」

『、、うん、あのね、引かないでね』

「ん？」

『紫耀に、その、』

「、、その？」

『、、、嫉妬して欲しくて』

「は、？」

『だって、紫耀、、』

「、？」

『すごく最近素っ気ないからもうわたしに興味ないのかと思って！』

「っ、、、」

『、、、』

恥ずかしすぎて死にそう。
紫耀は目を見開いて口も開いてて。

あー、呆れてるんだ、これ。

居たたまれなくて、逃げ出したくて。

と、とりあえず洗面所にでも逃げよう。

そう思い立ち上がったすぐあとのこと。

『っ、きゃっ、』

紫耀に今度は逆に腕を引っ張られ気づけばそのまま紫耀の腕の中。

「なにそれ、」

『、？』

「俺がどれだけ我慢してたか知ってる？」

『、、、へ、』

「だって、Aが大切だから、セーブしないと歯止め効かなくなりそうで」

『、、、紫耀？』

「可愛すぎ、反則」

顔を覗き込むように見上げれば顔が真っ赤な紫耀がいた。

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