心の傷 ページ11
ゾロside
ガルの心には傷がある
俺には分かる
何があったかは…分からないが
偽り、隠してる
信頼って言葉を嫌ってる
だから俺は、ガルを抱きしめこう言った
「俺は裏切んねぇ。離れねぇ。死なねぇ」
ガ「何で…分んだよ」
「兄だからな」
ガ「…バカ兄」
小さい頃喧嘩する度口にしてた言葉だ
「少しずつでいい…今は、俺の前だけでいいからな」
ガ「バカ兄…バカ兄」
「コック、ちょっといいか？」
サ「あ、あぁ」
筋トレルームに呼び出した
サ「なんか用か？」
「ガルの事なんだが…彼奴らと一緒に食事は難しいと思う
だから、俺とガルは別にしてくれ」
サ「そこに俺は、居ちゃダメか？」
「お前が居てどうすんだよ。喧嘩するだけだろ？俺達」
サ「人馴れも肝心じゃねぇか？」
「でも、まだ無理だ」
サ「分かったよ。お前の飯はいいとして、ガルは？」
「果物あんだろ？それでいい」
サ「デザートでも作ろうか？」
「いや、俺と同じで甘いの嫌いなんだ。
アップルパイとか果物を使った料理は、食えねぇから
唯一あいつの好きなのは、フルーツ飴なんだよ」
サ「フルーツ飴って…あの簡単な？」
「そうだ」
サ「今日、作ってやるよ」
「あぁ」
ガ「にぃに…」
昔の呼び方に戻ってる
コックを残し、ガルの元へ急いだ
「どうした？」
ガ「迫ってくる！」
「お前ら、止めろ！」
ル「ずりぃぞ！ゾロだけ！」
ウ「そーだそーだ！」
チ「俺達だって仲良くなりたい！」
「お前等なぁ…それ以上ガルに近付いたら斬るぞ」
ガ「…」
「風呂入るか」
ガ「あ、うん」
「ナミ！俺とガル風呂入るから」
ナ「はーい!ガル君、ゆっくりしておいで」
ガルは頷くだけだった
これがガルの本性
警戒心の高い子だ
「あったけぇか？」
ガ「うん」
「良くあったまれよ？」
ガ「風呂はいったら…もう、バイバイ？」
「いや、寝るまで居るよ」
ガ「ずっと？」
「ずっと」
ガ「起きるまで？」
「起きるまで」
此奴の心の傷が癒えた時…覚醒するんだろうな
いい方にか悪い方にか
風呂上がり、コックに林檎を貰い上に上がる
「リンゴ食ったら歯磨いて…寝ような」
ガ「うん！ｶｼｭｯ」
「…もう、いいね」
ガ「うん」
「歯磨こう」
ガ「…ぺっ」
「布団の中に入れ」
ガ「にぃは？」
「隣いるよ」
不安だな
ガキに戻ったみてぇだ
やっと寝付いた
サ「ゾロ…(ﾎﾞｿｯ)」
「何だ？」
サ「寝たか？」
「今な」
サ「そっか」
「何だよw」
サ「警戒心高いなって」
「そりゃそうだろ」
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作者名：ニャムニャ | 作成日時：2021年12月27日 18時
