桃缶(青年期) ページ6
翔side
気を失った後のことは知らないけど、目が覚めたのは2日後？看護師が先生を呼びに行って、大丈夫って言われた。
起きたけど、する事ないから…外をじーっと見てる。
「暇すぎる…」
外では子供が元気よく走り回ってる。
あ〜暇だ。
面会時間になって直ぐ、俺の病室の扉がノックされた
誰だろうって思って扉の方に目をやると、兄貴が居た
「兄貴！」
人が来たのが嬉しくて声が大きくなったw
でも、兄貴は一人じゃなかった
兄貴と…警察官っぽい人
「誰？」
智「警察の方だよ？犯人教えて欲しいって」
「犯人…」
正直思い出したくない。
けど、言わなきゃ捕まらない
ちょっと言うの渋ってたら、警官が
警「ゆっくりでいいよ。思い出せる事だけで良い」
って優しい声で言ってくれた。
思い出せるって…全部覚えてる…
言ったら、捕まえれるかなぁ…
「〜…。これが全てです。」
全てを話した。
兄貴は、怒りと悲しみが混ざった顔をしていた
智「辛かったな、もう、大丈夫だからな」
「逮捕できますか？」
今の情報だけで逮捕できるのか不安になった
警官は「十分だよ」と優しく笑った
良かった、役に立った。
兄貴と警官は友達らしい…
智「後は頼んだぞ？」
警「任せろ」
警官は俺の頭を撫で、敬礼して病室を出ていった
なんか、思い出して来ちゃって…身体が勝手に震えた
兄貴はそんな俺を、優しく抱きしめてくれた
智「大丈夫だからな、俺ここに居るからな？」
「俺さ、マジで今度ばかりは死んだと思った」
智「Rain達お手柄だな」
「兄貴達なら助けてくれるって信じてた」
智「お前の兄貴達だからな」
「そーだなっ…けほけほっ」
智「疲れたか？横になれ」
「うんっ…ゴホッゴホッ」
智「水飲め」
なんか、咳まで出始めるし…
水なんて、飲めねぇ…
咳は止まんねぇ…なんだこれっ
俺が咳と戦ってる時、扉が開いた
和「翔ちゃん！起きたの？良かった〜」
和くんだ…なんか持ってる
和「あ！そうだ、桃食べる？」
智「食う？」
桃…食べたい
「食う。」
和「ふふっ、どうぞ」
久々に食ったからかすげぇ美味くて…勝手に笑顔になっちまう
智「美味いか？」
「うん！美味い」
和「良かったね」
何故か知らんけど、2人ともすげぇ笑顔
いつの間にか咳も止まってた
「美味しかった」
和「また買ってくるね」
「高くない？大丈夫？」
和「缶詰よ？大丈夫よ」
「そっか」
智「明日には退院だってさ」
「やっと？」
智「目を覚ましたのが今日だろ？やっと？じゃねぇよw」
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作者名：シュガーsweet | 作成日時：2021年1月24日 4時
