【ツイステ】破天荒な人魚は自寮がお嫌い (ページ29)

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28話ページ29

結局あの後授業の予鈴が鳴って、
私は死ぬんじゃないかってくらい
全力疾走する羽目になった。

2回転んだ。痛い。

ボロボロで教室に戻ったら、
ユウくんに酷く心配された。
まぁ当然だよね、
つい10数分前まで何事も無かったやつが、
急に酷いカッコになったらビビるよね。

「レオナくんかぁ～
よく授業サボってるし、教室に居ないかもね？」

「えっめっちゃ不良じゃないですか」

「知らなかったのか？
……よく一緒にいる奴なら、
昼休みによく食堂で見るぞ」

「ラギー先輩ですかね？？
ありがとうございます、
また昼休みに当たってみます！」

なんて会話を繰り広げ、
お互い慌ててスタートダッシュを切った。

「おい、、、い、オイ！！！」

「っ？！」

「お前……1時間爆睡してたんだゾ」

ガタン！と大きな音を立てて椅子から立ち上がる。
思い切り方を揺すぶられて、
びびったってのが大きかった。

呆れ顔でこっちを眺めているのは
いつもの同クラス4人。(3人と1匹)

「……Aくん、
トレイン先生怒ってたよ……」

「やってしまった」

頭を使うのは嫌いじゃないが、
勉強はからきしである。
海の中じゃ泳いでばかりだったし、
体を使う方が好きかなぁ。
なんて。

「困ってもオレはしーらないっと。」

「えぇ？！助けてよ！」

にや、と悪い顔のエースくん。

そうだゾ！と豪語する毛玉には、
そんなに期待していない。

「A、良かったら一緒に昼食にしないか？」

「あ……」

本日2度目、
今度はデュースくんからのお誘い。

何度も誘ってもらっているのを、
断るのは申し訳ない気がする。

別にレオナ先輩のことなんて
今日じゃなくても構わないわけだし。

これで断って放課後誘われたら、
本当に1度も答えられなくなってしまう。

「うん、じゃあ一緒に食べてもいいかな？」

「もちろん！！」

なんて笑ってくれるみんなに、
あ、でもちょっと用がある人がいるから、
見かけたら少し抜けるね、
なんてつけ加えて、
私たちは揃って食堂に向かったのだった。