蜘蛛は蜂を狩るか、狩られるか【スパイダーマン】 (ページ11)

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家に帰り一息着いた後、ヒーロースーツを洗濯機の中へ放り込んで夕飯の準備を始める。
本当ならここにピーターがいたはずなんだけど…、今日もいつもと変わらないディナーになりそうだ。
なんだか寂しくなりテレビをつけると、私とスパイダーマンがショッカーと一悶着あったことについて報道されていた。

「そういえば…、MJは遅刻に対して何も言ってないかも？ピーターの正体について知ってたって訳？」

なんとも複雑な心境だけど、二人はいい雰囲気になることもあるし…だからと言って私にはなんら問題はない。

(別に、ピーターがMJに話していたから…何だっていうのよ。)

スパイダーマンであること、私には伝えられなくてMJに伝えられる…つまり二人はそういう関係なのだろうか？

(あー、もう！こういう時ハリーが居たら愚痴を聞いて貰えるのに。)

誰かに何とも言えないこの気持ちをぶつけたくてイライラしていると、ちょうど良いタイミングでMJから電話が掛かってきた。
料理の手を止めて電話に出る。

「もしもし、どうしたの？」

「いや、たまたま貴方のアパートの近くなんだけど最近会えてないじゃない？寄ってもいい？」

「勿論。そういえば…夕飯は食べた？今丁度これから作ろうとしてた所なんだけど…。」

「食べてないわ、ご馳走してくれるの？」

「えぇ、食材が無駄にならなくて良かったわ。」

(MJが来たらピーターとスパイダーマンについてのこと聞いてみようかな。)

答えてくれるかは分からないけど…、聞いてみるだけいいかもしれない。