自由への道 2【MASHLE】

87話 ページ49

レイ｢もうすぐ選抜試験か…。｣

マ｢……はい｣

レイ｢俺は気の利いた言葉が下手クソだ、
一言だけ言わせてもらおう。｣

レイ｢お前が今していることは前代未聞の挑戦だ。
失敗して良かったなんてことは一切ない。｣

レイ｢勝て。勝って初めて挑戦は報われる。｣

マ｢…うす。｣


レインは気の利いた言葉が下手だと言ったものの、
激励の言葉をマッシュにおくった。


レイ｢肝に命じておけ。俺はうさぎの世話があるから帰る。｣

マ｢やっぱ好きなんだうさぎ。｣


そう言うと、レインは去っていく。
レインを見送ると、マッシュは家へと戻ったのだった。







『あ、おかえり。大丈夫？』

マ｢？平気だよ。｣

『そっか。』


その後、再びマッシュの家で皆で遊ぶと、
しばらくしてから解散することとなった。


『それじゃ、私は寮に帰るね。』

レ｢え！そうなんですか！？
せっかく学期末の試験休みなんですし
家に戻らなくてもいいんですか？｣

『いいよいいよ。』

『それじゃ、またね。』


そう言うと、少女は皆と別れ寮へと戻った。
少女が寮の部屋に入ると、
少女の机の上に一通の手紙が置いてある。


『返事、か。』


少女が手紙を開くと、そこにはただ一言
｢己の未熟さを思い知ることになるだけだろうが、
精々あがくんだな｣と書いてあった。


『一応1年で、選抜試験に出れるよう頑張ったんだから
なんか一言くらいあってもいいのに…。
まぁそんなのあるわけないけど。』


そのまま少女は手紙をくしゃくしゃに潰して、
ゴミ箱へと放り込んだ。


『……あの人たちの思うがままになんて絶対させない。』


少女は無数に輝く空の星を見上げながら
改めてそう心に誓ったのだった。



















皆もそれぞれ、選抜試験に向けて自身の時間を過ごす。
少女だけではなく、様々な者の命運がかかった
選抜試験はもうまもなく、始まろうとしていた__________。

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