79話 ページ41
ランスは少女を少し見つめると、口を開く。
ラ「…思った通り似合っているな。」
『!』
『ほ、ほんとに…?』
ラ「嘘を言う必要が無いだろう。」
『そっか…。……ありがとう。』
ラ「礼など必要ない。」
『(…相変わらずだな)
それじゃあこれ買うね…!』
そう言い、少女はランスに笑いかけた。
ランスはそうしろと言うと、わずかに笑う。
『!』
ラ「…どうした?」
『な、なんでも!!着替えてきちゃうね!』
少女はすぐさまカーテンを閉めて
ランスから見えてはいないものの、ランスに背を向けた。
『(……ランス、笑ってた。
笑ってる顔ちゃんと見たの初めてかも……?)』
少女は少し顔を赤くしながら、そんなことを考えていたが、
ランスを待たせているかもしれないと思い、
急いで着替えて試着室から出た。
やはりランスは試着室の前で待っていたようで、
少女が出てきたのに気づくと、声をかけてくる。
ラ「買ってくるか?」
『うん…!買ってくるね!』
ランスにそう言うと、少女はレジへと向かった。
そして、買い終えると再びランスの元へと戻る。
『ほんとにありがとね。』
ラ「別にいいと言っているだろう。」
『だって、めちゃくちゃ嬉しいんだもん。
一生大切にする…!』
少女は買ったワンピースの入った袋を抱きしめながら言った。
そんな少女に少し呆れ気味にランスは返す。
ラ「…一生じゃなくていい。」
『ランスが選んでくれたんだから
一生大切にするに決まってるでしょ。』
ラ「……。」
『あっ、いや、その…、変な意味じゃなくて…!!』
ランスは少し驚いたような顔で少女を見つめる。
そんなランスに気づいた少女が必死に弁明しようとすると、
レモンがこちらに向かって走ってきた。
レ「Aちゃん!!!」
『うわ、びっくりした。』
レ「な、な、なんですか、今のは…!!」
『えっと………。』
少女がレモンによる尋問を受けている一方で
ドットがランスに絡み始める。
ド「てめぇ……!いちゃついてんじゃねぇ!!」
ラ「そんなことはしていないが。」
ド「今のどこがいちゃついてねぇっつうんだよ!!!」
フ「まぁまぁ…。」
マ「ドットくん顔怖いよ。」
ト「青春だな!!!」
しばらくそんな感じで店の中で話していたが、
あまりに騒いだためか、店から出るように言われ
皆で店の外へと出た。
レ「Aちゃん、帰ったらたっぷりお話しましょうね!」
『はい…。(なんかデジャブ……。)』
レモンの圧に負けた少女は承諾するしかなかったのだった。
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あかり(プロフ) - MUZUKIさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇♀️貴重なご意見ありがとうございます!参考にさせて頂きます! (2月21日 18時) (レス) id: abcaf26375 (このIDを非表示/違反報告)
MUZUKI(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。小説の内容についてですが、こちらの作品でアニメ化されていない部分までとても見てみたいため、ぜひそこまで更新していただけたらと思います!! (2月20日 23時) (レス) @page13 id: a8533ba18a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:あかり | 作成日時:2024年2月17日 12時