76話 ページ38
フ｢僕も杖買い替えようかな…｣
そう言うと、フィンは左手を前に出した。
すると、1本の杖がフィンの手元へと移動してくる。
マ｢ほぇーー。｣
フ｢魔力が適した杖を呼び寄せるんだ。｣
店｢杖は魔力の出量装置。魔法使いにとって体の一部も同然。
相性がいい杖でぐんと魔法が上手くなったりするんじゃよ。｣
フィンに続いて、ランスも自身の左手を前に出す。
フィンの時と同様に、1本の杖がランスの元へと呼び寄せられた。
店｢なんと…！2本線でも相当なものじゃ…。｣
フ｢すごい…。｣
ド｢気に食わなし！！｣
『まぁまぁ…。(…それにしても、本当にすごいな。)』
そんなことを思っていると、
店主がマッシュに声をかけていた。
店｢君は測らないのかね？｣
マ｢え｣
フ｢(まずい…。魔力がないから反応する杖なんて…。)｣
マ｢じゃあ一応…｣
『(いや、反応する杖ないでしょうが。)』
少女が心の中でつっこんでいると
マッシュがなにかに気づいた。
マ｢ん？…なんですか、あの杖。一つだけ落ちてる。｣
直後、杖はガタガタと震え出した。
マ｢え…こわっ…何……。｣
店｢あれか…。あれはこの店に古くからある杖でな…。
何せ重たくて誰も持つことができないんじゃ…。
あの杖の下にはエルフの水が湧き出ているとされていての
その水を使えば素晴らしい杖が作れるとされているのじゃが…
まぁあくまで言い伝えじゃ……。
どんな力自慢や魔法でもその杖を持ち上げた者は
この100年現れなかったからのう。｣
そう話す店主にドットが叫んだ。
ド｢ダメだじいさん！！こいつにその発言は……！！
何も分かっちゃいない！！！｣
店｢ん？どういうことじゃ？｣
店主がドットに尋ねた直後、
マッシュによってその杖はいとも簡単に持ち上げられた。
店｢ハワッ………｣
マ｢じゃあこれもらいます。｣
『………やっぱり。』
店主は腰を抜かしてしまい、
杖が抜けたところから湧き出す水を見つめながら
空いた口が塞がらない状況になっている。
店｢ああああああああああああ｣
そして、マッシュにこう言った。
店｢ありがとうございます…！！
その杖はお譲りします……！！｣
マ｢やった。｣
『……良かったね。』
ド｢こえーー………。｣
結局ランスは杖を買わず、
マッシュが新たな杖を手に入れて、
店を出ることとなったのだった。
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あかり(プロフ) - MUZUKIさん» 初めまして！コメントありがとうございます🙇♀️貴重なご意見ありがとうございます！参考にさせて頂きます！ (2月21日 18時) (
レス) id: abcaf26375 (このIDを非表示/違反報告)
MUZUKI(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。小説の内容についてですが、こちらの作品でアニメ化されていない部分までとても見てみたいため、ぜひそこまで更新していただけたらと思います！！ (2月20日 23時) (レス) @page13 id: a8533ba18a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あかり | 作成日時：2024年2月17日 12時
