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56話 ページ15

『…ご迷惑おかけします……。』

ラ「誰も迷惑だとは言ってないだろう。」

『でも……。重いでしょ?』

ラ「全く重くないが。」

『…マッシュと一緒で意外と力持ちなんだね。』

ラ「……お前が軽すぎるだけだろう。」


ランスは本当にそう思っているようで、
表情を変えることなく、淡々と告げた。


『(女の子が言って欲しいこと分かってるなぁ…。)
なんかランスが女の子にモテるのわかった気がする。』

ラ「何の話だ。」

『いやふと思っただけ。』


程なくして、少女の寮部屋が見えてきた。
レモンの後をつけるために少女が部屋を出た時は真っ暗だったが、
今見ると、部屋の中の電気がついているようだった。


『あ…。電気、ついてる…。』

ラ「レモンが帰ってきてるのかもしれないな。」

『(お願いだからそうであって…。)』


そこからは少し早足で、部屋の扉の前へと向かった。
扉の前に立ったランスは2度ノックする。
すると、中からばたばたと慌てているような音が聞こえ、
すぐに扉が勢いよく開けられた。


『あ……。レモンちゃん…!』

レ「Aちゃん!ランスくんも!」

ラ「無事だったんだな。」

レ「はい…、ご迷惑おかけしてすみませんでした……。」

『迷惑なんかじゃないよ…!無事でよかった…!!』


ランスの背から下りた少女はレモンに抱きつく。
そんな少女の背にレモンも手を回し、
2人はしばらく抱き合っていた。


レ「本当にごめんなさい…。
Aちゃんもランスくんも、私のせいで怪我を…。」

『これはちょっとドジしただけで、レモンちゃんのせいじゃないよ!
ほんとに、ほんとに無事でよかった……。』


足を指さしながらレモンのせいではないと訴えた直後、
少女の目から雫が落ちた。
それを見たレモンは酷く驚く。


レ「え、Aちゃん…!?泣かないでください…!!」

『ほんとに心配で……。もう会えなかったらどうしようかと…。』

ラ「…ネガティブな方に考えすぎだ。」

『だってぇ……。』

レ「と、とりあえず泣き止んでください…!」

『うぅ……、ごめん……。』


涙が止まらなくなってしまっている少女を落ち着かせるために
レモンは少女の頭を撫でていた。
しばらくして少女が泣き止むと、ランスが口を開く。


ラ「マッシュたちも部屋に戻ったのか?」

レ「はい、多分戻ってると思います。」

ラ「そうか。それでは俺はあいつらの安否を確認してくる。
お前たちも早く休めよ。」


そう言うと、ランスは部屋を出ていこうとした。

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設定タグ:マッシュル , MASHLE , ランス・クラウン   
作品ジャンル:アニメ
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あかり(プロフ) - MUZUKIさん» 初めまして!コメントありがとうございます🙇‍♀️貴重なご意見ありがとうございます!参考にさせて頂きます! (2月21日 18時) (レス) id: abcaf26375 (このIDを非表示/違反報告)
MUZUKI(プロフ) - はじめまして、コメント失礼致します。小説の内容についてですが、こちらの作品でアニメ化されていない部分までとても見てみたいため、ぜひそこまで更新していただけたらと思います!! (2月20日 23時) (レス) @page13 id: a8533ba18a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:あかり | 作成日時:2024年2月17日 12時

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