自由への道【MASHLE】 (ページ8)

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6話ページ8

レ｢Aちゃん！
あんまり無理しちゃダメですよ…！！｣

『はい……。』

放課後、復習をしていると、
たまに時間を忘れて没頭してしまい、
寮の部屋に戻るのが夜遅くになることもあった。
その度レモンにこうしてお説教されるのである。

レ｢それに夜遅くに女の子が1人で出歩いて
何かあったら大変なんですよ……！｣

『私なんかに手出す人いないよ。』

レ｢そんなことありません！！
Aちゃんは可愛いんですから狙う人は絶対います！｣

『レモンちゃんの方が可愛いよ。』

レ｢えっ、ほ、ほんとですか……！？
ってそうじゃなくて！！｣

『ほら、私みたいな根暗を相手にする人はいないって
(上手いこと話をずらせたと思ったのに……。)』

レ｢でもAちゃんが可愛いのは滲み出てますよ。｣

『いや出てないでしょ』

レ｢出てます！！
とにかく実技ならともかく、
読書や勉学は部屋でやってください！！｣

『はい……。』

少女は何かと圧に弱かった。
そんなこんなで少しずつ時は過ぎていく。
するとある日、レモンの婚約者(?)のマッシュが
魔法局高官の息子のキャベルを殴ったり
教頭を埋めたりしたという噂が耳に入ってきた。

『ねぇレモンちゃん。
レモンちゃんの婚約者、相当な問題児みたいだけど大丈夫なの？』

レ｢愛に障害はつきものですから！！！｣

『(何言ってるんだろう)そう……。』

レ｢そういえば、
Aちゃんはランス・クラウンくんとどうなんですか？｣

『……はい？』

何故ここであの男の名前が出てくるのか、
少女の頭の中は疑問符だらけになった。

『なんでランス・クラウン？』

レ｢Aちゃんがよく絡みに行ってるように見えたので……。
彼のことが気になってるのかと思ったんですけど…。｣

『そんなんじゃないよ…。
私はどうしてもあいつに負けられない、それだけ。
(それに何か声をかけても大体無視されるし)』

レ｢でもやっぱりランス・クラウンくんのこと
気になってるんじゃないですか？
彼にだけは負けられないって思っているんでしょう？｣

『それは同じ編入組の中であいつが1位だからだよ。
別の人が1位だったらその人に負けられないって思うし
別にあいつだったからこんなに突っかかってる訳じゃないよ
(まぁただでさえ気に食わないやつっていうのもあるけど)』

レ｢そうなんですか……。
美男美女でお似合いなのに……。｣