35話 ページ37
マ「う、うん…。」
ラ「……。」
マッシュはレモンのあまりの勢いに戸惑いながら頷く。
すると、レモンは続けて言った。
レ「絶対ですよ!
寝る時もそれを抱いて夢の中で私を……!」
レ「キャアアアアア!!!!ケダモノー!!!!!」
マ「グエッ……」
大きな叫び声を上げながら、レモンは再びマッシュを殴った。
『ちょ、ちょっとレモンちゃん落ち着いて…!
マッシュのこと思いっきり殴っちゃってるって!!』
ラ「放っておけ。」
『そういう訳にもいかないでしょ…!!
ほら、一旦離れて…!』
レ「うふふふふ…。マッシュくんてばぁ……。」
『だめだもう別世界に行ってる。』
別世界に行ってしまったレモンをなんとか連れ戻し、
少女たちはそれぞれの自室へと戻ったのであった。
そしてその日の夜________。
『…それにしても
レモンちゃんを落ち着かせるの大変だったな…。』
『(…暴走するとなかなか手つけられないんだよなレモンちゃん…
でも、なんかいいな…。恋する乙女って感じで…。)』
『…恋、か……。』
『(……って、そんなことにかまけてる暇はないんだから。
しっかりしろ…、私。
………そういえば、あいつ今日どうしたんだろ。
急に顔背けたりして…。私なんかしたのかな……。)』
すると、少女はあることに気がついた。
『あれ…?私……、あいつに謝ってない…?』
『(よくよく考えれば、
私あいつにあんなしつこく絡んで迷惑かけてたのに
自分の中のわだかまりが少し解けたら
あいつと何事も無かったみたいに接してた…。
あいつが優しくしてくれるのにかまけて…。)』
『……最低じゃん、私。』
『(もしかしたら、謝罪を待ってるのかもしれない…。
調子乗って普通に話続けようとしたから、
いい加減しびれを切らしてあんな態度に…?
当たり前じゃん…、なんでもっと早く気づかないの
ほんとに私のバカ…。)』
『明日…、絶対あいつに謝らなきゃ。』
少女がそう心に決めたその時、部屋のドアが閉まる音がした。
『……レモンちゃん?』
少女がドアを少し開け、廊下を見るとレモンが歩いていた。
『自分で夜遅くに
女の子が1人で出歩くのは危ないって言ってたのに…。
それになんか歩き方がおかしい…?
どうしたんだろ、レモンちゃん…。』
様子のおかしいレモンが心配になった少女は
こっそりとレモンの後をつけたのであった。
301人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あかり | 作成日時:2024年2月6日 7時