33話 ページ35
レアンによる襲撃からまた少しして
少女とレモンはトムが倒れて保健室にいるという話を聞いた。
レ「マッシュくん達にも知らせないとですね!」
『え、うん。』
レ「きっと今頃、
キッチンでシュークリームを作ってるはずです!」
『そうなんだ…。(なんで知ってるんだろ。)』
キッチンに向かうと
そこにはレモンの言う通りマッシュが居た。
更にはランスもいる。
レ「マッシュくーん!!大変です!!トム先輩が!!」
マ「ちょっと待って、シュークリー…」
レ「トム先輩が!!」
マ「いやだから、シュークリ…」
レ「トム先輩が!!!」
『(すっごいゴリ押し…。)』
そのままマッシュはレモンの押しに負け、
皆で保健室に向かうこととなった。
マッシュの隣はレモンが歩いているため、
ランスと少女は2人の後ろをついて行った。
『…またマッシュといたんだ?』
ラ「……何か問題でもあるのか。」
『いや、マッシュのこと大好きなんだなと。』
ラ「何を気持ちの悪いことを言っている?殺されたいのか?」
『冗談でしょ。』
ラ「くだらない冗談だな。」
『…辛辣。そういえば怪我の方はもう良くなったの?』
ラ「あぁ。問題ない。」
『そっか。良かった…。』
ラ「心配していたのか?」
ランスは少しからかうように、そう言う。
『……心配だったよ。』
ラ「…!」
『…なに?』
ラ「……こっちを見るな。」
『え?なんで?』
ラ「うるさい。」
そう言うと、ランスはそっぽを向いてしまう。
『(…なんかまた気分を害するようなこと言っちゃった…?)
えっと、あの…。』
レ「Aちゃん!ランスくん!着きましたよ!」
少女はランスに声をかけようとするが、
レモンによってそれは遮られてしまった。
『あ、うん…!』
少女はランスが顔を背けた理由が気になったが、
レモンとマッシュのもとへと駆けた。
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ラ「……なんなんだアイツは…。」
ラ「(そんなわけないなどと返してくると思っていたが…。
あんな風に素直に返されるのは予想外だった。
そもそも俺は何故こんなにかき乱されているんだ…。)」
ラ「(あいつはきっと何か大きなものを抱えている。
だから少し気にかけていた、ただそれだけだ…。)」
ラ「……チッ」
得体の知れない感情に苛立ったランスは
小さな舌打ちをした後、3人の元へと歩き出した。
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作者名:あかり | 作成日時:2024年2月6日 7時