自由への道【MASHLE】 (ページ28)

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26話ページ28

そしてその日の夜____。

『緊張してたけど、良かった…。』

レ｢絶対大丈夫だって言ったじゃないですか！
もしAちゃんに文句を言う人がいたら、私絶対許しません！｣

『……ほんとにありがとね、レモンちゃん。
私…、レモンちゃんが同室でほんとに良かったよ。
感謝してもしきれないくらい。』

レ｢それは私の方ですよ！
Aちゃんは強くて優しくて、可愛くて…
一緒にいられるのが本当に嬉しいんです。
この前も守ってくれましたし…、感謝なら私がしなきゃです！｣

『レモンちゃん……。
私の、友達になってくれて本当にありがとう。』

レ｢こちらこそです！これからもよろしくお願いしますね！｣

『うん、ずっとよろしくね…！』

始まりは形として仲良くするだけのつもりだった…。
しかし少女は、レモンとの関係をそのようにするのは
もう不可能になっていた。

『(今日は人生で1番幸せな日なのかもしれない。
あの家にいたらきっと一生手に入らなかった…。
私、本当にここに来て良かった。)』

少女は幸福感に包まれて眠りにつくことが
ついに出来るようになったのであった。

少女が新しい姿での生活にも慣れてきた頃
少女に声をかけてくる者も増え始めていた。
その中には邪念を持った者も当然いるのである。

A｢Aさん…！お昼二人で食べませんか…！？｣

『えっと…誰だっけ…。』

A｢急に誘われたら困りますよね…！すみません！
お昼食べる時にお話したいです！｣

『(……まぁお昼だけなら大丈夫か。)
いい…』

ラ｢だめだ。｣

『え？』

A｢お、俺はAさんに聞いて…｣

ラ｢こいつは先約があるから無理だ。他を当たれ。…行くぞ。｣

ランスは少女の腕を掴み、
声をかけてきた男から遠ざけた。

『ちょ、私先約なんてないんだけど…。』

ラ｢レモンと食べるだろう。｣

『普段はそうだけど。別に1日くらいなら…。』

ラ｢あの男はだめだ。｣

『なんで？』

ラ｢女を誑かし、遊んでいると有名な奴だぞ。
そんな男についていく気か？｣

『そんなこと知らないよ…。』

ラ｢もっと情報収集をすることだな。危機感が無さすぎる。｣

『(また上から目線な言い方…。
でも多分心配してくれてる、のかな…？)』

ランスが優しいということは、少女も既に理解し始めていた。
それに加え、ランスに連れられて歩くことに
少しだけ嬉しさを感じていた少女は何かを言い返しはしなかった。