25話 ページ27
レ｢行きましょう！Aちゃん！｣
『…うん。』
レ｢大丈夫ですよ！Aちゃん、本当に可愛いです！｣
『褒めすぎだよ…。』
レ｢そんなことありません！｣
『(…怖い。もし皆にも気持ち悪いって思われたら、私…。)』
レ｢……Aちゃん。絶対に大丈夫ですから。｣
ほら、行きましょう！
そう言ってレモンは少女に手を差し出した。
少女は不安はあるものの、その手を取ったのだった。
ただ皆に見せる前に誰かに見られるのは怖い、
そう思った少女は部屋を出る際に目深にフードを被った。
『レモンちゃん…。ずっと手握ってなくても大丈夫だよ…？』
レ｢私がAちゃんの力になりたいんです。
こうしてた方が安心しませんか？｣
『……うん。ありがとう…。』
レ｢いえいえ！友達のためならいくらでもやりますよ！｣
『…本当にありがとう。』
こうして2人は手を握りあって教室へと向かった。
少女たちが教室に到着すると、マッシュ、フィン、ランス、
更にはドットが既に着いていた。
ラ｢…来たか。
……もし本当に嫌ならば、今日はそうしてても良いんだぞ？｣
『……大丈夫。
皆はありのままの私を認めてくれるって信じてるから…。』
マ｢当たり前だよ。｣
そして少女はゆっくりとフードを取った。
ラ｢…！｣
フ｢わぁ…！｣
マ｢おぉ……。｣
ド｢ッ………！！！｣
レ｢どうですか？とっても綺麗でしょう…！！｣
マ｢うん。なんか宝石みたいだね。｣
フ｢本当にすごく綺麗だね…！｣
ド｢ぐっ……！直視出来ねぇッ……！！｣
『……気持ち悪くない…？』
ラ｢そのような事を思うわけがないだろう。
もっと自信をもったっていい。｣
その言葉に少女ははにかんだ。
少女は生まれて初めて、何かを隠したりせず、
ありのままの自分でいてもいいのだと、そう思えた。
『……ありがとう。
(私はなんて幸運な人間なんだろう。
今までの悩みも苦しみも解消してくれる、
こんな大切な人たちに出会うことが出来たなんて…。)』
『これからはずっとこうしてるね。』
少女は心の底からの笑顔で皆に笑いかける。
今後、例え誰かに気持ち悪いと言われることがあったとしても
こうやって自分を認めてくれる者がいると分かっているのなら
何も恐れる必要なんてない……。
少女はそう思うことが出来たのであった。
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ここから夢主ちゃん
眼鏡なし＋両目とも見えている状態です。
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作者名：あかり | 作成日時：2024年2月6日 7時
