自由への道【MASHLE】 (ページ23)

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21話ページ23

『……何その絆創膏。』

ラ｢妹がデザインされた絆創膏だが？｣

『………こわ。』

ラ｢何がだ。｣

ランスが取り出した絆創膏、
それには彼の妹__アンナの顔がデザインされていた。

『それ、自分が怪我した時にもつけるの？』

ラ｢当たり前だろう。｣

『ふーん……。
(フィンとレモンちゃんもちょっと引いてるよ…。)』

ラ｢前髪上げろ。｣

『え？』

ラ｢前髪を上げないと、髪に絆創膏が張りついてしまうだろう。｣

『いや、ほんとに大した怪我じゃないから手当はいいって。
その絆創膏だって貴重でしょ？』

ラ｢無くなったら作るだけだ。｣

『自作！？』

ラ｢ほら、早くしろ。｣

『……前髪は上げたくない。』

ラ｢何故だ？｣

『なんでも！！ほんとに平気だから大丈夫。』

ラ｢………そうか。｣

『ほら、早くマッシュ探しに行こ。』

その後はなんだか気まずい空気が流れていたとフィンは語る。
4人はマッシュを探したものの、
結局授業終了時刻までマッシュは見つからず、
最初の集合場所に戻ってきたところで合流した。

レ｢マッシュくん大丈夫ですか！？すごい怪我！！｣

マ｢大したことないよ｣

ラ｢やはりあいつとやりあっていたのか…｣

フ｢すごいよ、マッシュくん！
星型のサソリも倒しちゃうなんて…！
銀の級硬貨(コイン)2枚だよ！！｣

『(あの2年を相手にしながら星型のサソリも倒すって…
ほんとに凄いなマッシュ…。)』

側にはあの赤髪の少年もおり、彼もまた傷だらけであった。

レ｢あの人もすごい怪我ですね…｣

『…そうだね』

レ｢私ちょっと声掛けてきます！｣

『(いい子だなレモンちゃん…)』

レモンが赤髪の少年に声をかけると、
突如赤髪の少年は｢ツアーーッ！！！｣と叫んだ。

？｢ツァッ！ツァッ！ツァッ！ツァッ！｣

レ｢ひっ、なんですかこの人！怖い！助けてくださーーい！！｣

『……レモンちゃんこっち。』

レ｢Aちゃん…！｣

落ち着いたのか、静かになった赤髪の少年は
キノコ頭、とマッシュに話し始めた。

マ｢！｣

？｢その…さっきはメンドくせーことに巻き込んで悪かった…
……ありがとな。｣

マ｢…………らしくな。｣

？｢だぁー！！！うるせぇ殺すぞまじで！！
今メチャクチャ恥ずかしい思いで言葉振り絞ったんだぞ、
オレァ！！！ふざけんなオラァ！！｣

マ｢別にふざけてませんけど。｣

？｢殺す！！｣

『(知らん間に仲良くなってる…)』