自由への道【MASHLE】 (ページ18)

今日:244 hit、昨日:191 hit、合計:212,480 hit

16話ページ18

マンドラゴラの叫び声は
3階のキッチンから聞こえているようだった。
そこを覗くと、マッシュにフィン、そしてランスがいた。

マ｢あ、Aちゃん。｣

ラ｢貴様、なんでここにいる。｣

『そりゃ、あんなやばい叫び声聞こえたら気になるでしょ…』

フ｢あはは……｣

『さっきの、マンドラゴラだよね？大丈夫だったの？』

フ｢うん…。そこにいるやつだけどもう大人しくなったよ…｣

フィンの指さす方を見ると、
そこには巨大化したマンドラゴラが倒れていた。

『………なんでこんなに大きいの？』

フ｢マッシュくんが泣き止ませようとしたら
こんなことになってた……｣

『泣き止ませようとしたら
巨大化するなんて聞いたことないんだけど。』

マ｢僕は何もしてないよ｣

『いや、マッシュがなんかしなきゃこうならないでしょ。』

ラ｢それより貴様、なんだその格好は？｣

『………そういえばパジャマで来ちゃったね。
昼寝する前に睡眠薬飲もうと思って。
そしたら叫び声が聞こえてきたから降りてきただけ。』

ラ｢……睡眠薬？｣

ランスは少女に歩み寄り、頬に手を添えた。

『！？ちょ、何して…！』

ラ｢そんなに寝れてないのか。｣

『え？』

ラ｢かなり濃い隈が出来ているぞ｣

『(そうだ、眼鏡外してた。)
別にこれくらい問題ない。』

ラ｢問題なくはないだろう。
そこまで濃い隈が出来ているんだ。｣

『とりあえず手離して！』

その言葉にランスは素直に従い、少女から少し離れた。

ラ｢この前も図書室で寝ていたが…
そこまで寝不足になるほど
何か気にかかることでもあるのか？｣

『別に……』

ラ｢何かあるのなら早く解消しておけ。
睡眠不足は悪影響を及ぼすだけだからな。｣

『え、うん…』

それだけ言うと、
ランスは再びマッシュに指導を始めた。

『なに……あいつ…』

フ｢多分ランスくん、すごく面倒見がいいんだと思うよ｣

フィンが少女にそっと耳打ちしてくれた。

『(マッシュとフィンならともかく、なんで私まで…。)
…とりあえず私もう戻るね。課題頑張って。』

フ｢ありがとうAちゃん！｣

マ｢ばいばい｣

『またね。(なんでシュークリーム……)』

部屋に戻った少女は、直ぐにベッドに潜った。
何故かはわからないが、
久しぶりによく眠ることができたのであった。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
魔法薬学の課題をやっていたのは
休日ということにしています。