【ヒロアカ】保健室登校 (ページ5)

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4話ページ5

毎日居させてもらっているので、流石に何もしないのはどうかと思う。
だから私は、毎朝掃除をし、その後は備品の整理やリカバリーガールのお手伝いなどをやっている。

おかげで、リカバリーガールが留守のときに保健室にやって来た生徒の手当てなども、リカバリーガールから任せられるほどにもなっていた。

｢それじゃあ、ちょっとの間出て行くから、お留守番頼んだよ。｣

｢はい！任せて下さい！｣

リカバリーガールが留守にしてから数分後、怪我をした生徒がやって来た。

｢失礼します…｣

｢リ、リカバリーガールなら今いないので、用は私が聞きます…！！｣

普段から切島くん以外の他の生徒とは話さないので、いつも緊張して声が震える。

｢え、あ…石原？｣

｢あ……心操くん…
どうしたの？｣

やって来たのはクラスメイトの心操人使くんだった。
知らない生徒なら、なんともないが、クラスメイトの誰かだと気まずい。

｢体育で怪我をしたんだ。大した傷ではないが一応な。｣

｢あ、うん…！リカバリーガールがいないから治すことはできないけど、手当てならできるよ…どうする？｣

｢じゃあ、よろしく。｣

｢わかった…！｣

心操くんに椅子に座ってもらい、私は消毒液とコットンと絆創膏を持って行った。

｢し、失礼しますっ…！！｣

｢お、おう｣

慣れたはずのことだが、クラスメイトだと思うと手が震える。

消毒液が染み込んだコットンを、心操くんの傷口に優しい当てる。
そして、絆創膏を貼って、終わり。

｢終わりました…！痛く無いですか？｣

｢おかげさまでな。ありがとう。｣

｢じゃあな｣と言って、心操くんはドアに手をかけた。
そしてこちらへ振り返って私に向かって微笑んだ。

｢たまには、教室にも顔を出してくれよな。皆心配してるぞ。｣

言い終わると、私の返事も聞かずに心操くんは保健室を出て行った。

｢皆、心配してくれてるの…？｣

少し、嬉しくなった。
明日は教室へ行ってみよう。