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震え声、苦渋に歪んだ表情を浮かべる花子くん
つかさは少し考えた後、口を開いた
「俺スキなんだよね
ガマンするのやめた人の顔
あの時も良かったよ
あまねが俺を殺した時」
凍りつく表情
花子くんの顎に手を添えるつかさ
「…イイねその顔」
顔を隠そうとする手をとる
「スキだよあまね」
その顔は赤く染まり、涙すら浮かんでいた
それは、花子くんじゃなく、あまねの顔だったのかもしれない
「また一緒にあそぼ？
昔みたいに
ネ」
笑みは穏やかで、でもどこか歪だった
黒杖代と共に消えたつかさのいた場所を見つめる花子くん
しかし、緊迫した声が彼を現実に引き戻した
何度も三葉の名を呼ぶ光に、花子くんは歩み寄る
「なあ、コイツ
戻せるよな…？
秋哉先輩や、ミサキ階段みたいに
元に…」
押し黙る二人に、光は顔を歪めた
「三葉！
お前は…こんな
こんなじゃねぇだろ！
オレの知ってるお前は
三葉惣助は…
な、生意気で
女顔で
口が悪くて
わがままでっ
あと…
あと声がうるせぇし
カメラオタクだし
たまに暗ぇし猫かぶりで
そんでっ…
そんでオレの友達で…！！」
「光」
悲痛な表情の光の肩を、秋哉がそっと叩いた
「秋哉、先輩…」
「…奇跡ってのはさ
そう簡単に起こりゃしねぇから、奇跡なんだよ
…俺の
執着と未練の集合体に過ぎないんだ
…それを、お前が願わないでやってくれよ
友達のその子に
…お前の呪いを、課さないでやってくれ」
どうかこれ以上、お前の友達を傷付けないで
三葉がミツバでいられる内に
もう、静かに眠らせてやってくれ
死者を悼む想いは、きっと彼が誰より知っているから
言外にそう説く秋哉に、涙を流す光
「少年
死は『お終い』なんだ」
秋哉の言葉を引き継ぐように、花子くんがポツリと口を開く
「霊体になって此岸を彷徨ったって
それは生の続きじゃない
死んでしまったらそこが終わりで
それ以上は何もなくて
もう何もはじまらない
どんなに悔やんで願ったところで
生きている時できなかったことは
死んでしまった後にもできないのさ
そういう世界の仕組みに抗うと
こんな風になってしまう」
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イヨリ(プロフ) - 悠奈さん» コメントありがとうございます！好きになっていただけて嬉しいです！暑いですが頑張ります！ (2021年8月7日 12時) (
レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
悠奈(プロフ) - めっっちゃ好きです！！お身体に気をつけて頑張ってください！ (2021年8月7日 8時) (レス) id: 034afccae7 (このIDを非表示/違反報告)
イヨリ(プロフ) - saraさん» コメントありがとうございます！好きになっていただけて嬉しいです！頑張ります！ (2021年8月4日 17時) (レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
sara - ｱｯ…好きです！更新心待ちにしております！ (2021年8月4日 13時) (レス) id: 856cffb9ea (このIDを非表示/違反報告)
イヨリ(プロフ) - 匿名希望の〇〇:ネロ・クラウディアさん» コメントありがとうございます！最近未熟な作者のせいで更新が遅れがちですが、読んでいただけて嬉しいです！頑張ります！ (2021年8月3日 15時) (レス) id: 0c53510547 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イヨリ | 作成日時：2021年7月10日 21時
